今回は、ソロキャンプ初心者の方にワンポールテントをオススメする話です。
僕はソロキャンプの時に好んでワンポールテントを使っているのですが、簡単に設営できて、風にも強いこのテントはソロキャンプ初心者の方にこそ最適だと思っています。
この記事が、これからテントを購入してソロキャンプを始めようと考えられている方のご参考になればと思います。
目次
ワンポールテントとはどんなテントか
ワンポールテントは、モノポールテントとか、時にはトンガリテントと呼ばれたりしています。一番大きな特徴は、その名前の通り1本のポールだけで立つテントだということです。テントの真ん中にポールが1本立つことから、横から見ると三角形の形状をしています。
ソロ用の小型ワンポールテントの形状は四角錐、五角錐、六角錐の形をしたテントになります。
ワンポールテントのルーツを辿れば、平地に住むアメリカインディアンが移動用の住居として使ってきたティピー(テント)に行きつきます。それだけ長い時間を経て、洗練されてきたスタイルだと言っていいでしょう。
日本ではOgawaがピルツシリーズを発表して人気となり、一気に広がりました。今ではドーム型と並ぶテントの種類の一つとしてすっかり定着しています。
トンガリ形状のかわいいイメージから、女性キャンパーにも人気があるのがワンポールテントです。
初心者におススメしたいポイントはココ!
それでは、ワンポールテントを初心者の方にオススメしたい理由について解説します。
設営方法が分かりやすい
ワンポールテントの基本的な立て方は、テントのカドをペグダウンして真ん中にポールを立てるだけなので、とても簡単で分かりやすい。
手順がシンプルなので、テントが上手に張れるかどうかはペグの位置決めによるといってもいいほどです。
このペグの位置決め方法はテントによって少しづつ異なります。僕の使っているテントを例にすると、
テンマクデザインのパンダTCは四角錘なので初めにテント(フライシート)を広げ、四コーナーをペグダウンして形を決めます。
小川のピルツ7の場合、テントは6角錐なのでフロアシートを広げて6コーナーをペグダウンし、その後はフライシートの先端をペグに引っ掛けていきます。
少しサイズが大きいのですが、次のテンマクデザインのサーカスTCもソロキャンパーに人気のテントです。
サーカスTCは5角錘ですが、ピルツ7のようなフロアシートが無いので下の写真のような専用のペグ位置決めツールを使います。この小さな正五角形の角の位置でロープを張って、テントのコーナーとなる正五角形の位置にペグを5本打ち込んだ後、フライシートの先端をペグに引っ掛けていきます。手順はピルツ7と似てますね。
そしてどのテントも、あとはテントに潜って真ん中にポールを立てるだけです。
最後に追加でペグを打ったり、ガイロープの張りを微調整したりしますが、基本はこれだけです。
おじさんでも楽に設営できるテントが正義
ソロキャンプを始めようかと思われている方の中には、ファミリーキャンプの経験がある方も多いのではないでしょうか。
ファミリーでキャンプをしている時は組立時間のかかるテントをお父さんが立てていても、同時進行でお母さんがリビングを作っているので、案外とテントの組立時間に時間を要しても気にならないものです。
ところが、ソロキャンプになると何から何まで一人でやらないといけないので状況が変わってきます。実はキャンプで使うアイテムの数は一人でキャンプをする時も4人でキャンプをする時も、椅子と寝袋とコップと箸の数以外はあまり変わらないので、ソロキャンプにはテントを含むサイト設営に要する時間とスタミナがファミリーキャンプ以上に必要とされるのです。
そこで設営に時間のかかるテントを使っていると疲れてしまい、最悪はキャンプが嫌いになってしまうこともあるかもしれません。
その点、ワンポールテントなら短時間で楽にテントを立てることが出来ます。「設営が楽」はソロキャンプでは正義です。ソロキャンプの経験値が増えてくれば、きっと楽に張れるテントを選ぶようになると思います。
ワンポールテントは風に強い
これはテントを選ぶ上で結構重要なポイントです。もちろんテントが飛ばされるような風の強い日はキャンプ自体をあきらめることも必要ですが、それほどではない強風の日の話と考えてください。
テント設営する最中に強い風が吹いていると、特に初心者の方はテントが飛ばされてしまわないかと心配になるはずだし、そもそもとても張りにくいものです。僕は風の日のキャンプ場でドーム型テントがコロコロと転がっていくのを何度か見たことがありますが、どれも設営途中でペグがしっかり打たれていない時のものでした。
ワンポールテントは初めにテントの全周をペグダウンしたあとでフライシートを立ちあげるという設営手順ですので、もし立ち上げる瞬間に強風に吹かれたとしても、飛んで行ってしまうことはまずありません。精神的にも余裕が出来るので、初心者の方には良いことだと思います。
風については、もう一つ利点があります。それは一度テントを張ってしまえばワンポールテントは比較的風に強いテントだということです。ワンポールテントは背が高いので風には弱そうに感じるかもしれませんが、テントの上部に行くほど風を受ける面積が小さくなるので、崩壊しにくい構造なのです。
コンパクトに収納できる
車で移動される方は、あまり気にすることは無いかもしれませんが、ポールが1本しかないテントだけあってテントの収納袋はかなり小さいです。この点ではバイクの方にも使いやすいテントだと思います。
ワンポールテントをより安心して使うには
ワンポールテントは非自立型テントです。つまりペグダウンしないとテントが立たない構造なのです。しかし、テントを買った時に付属でついてくるペグはアルミ製や細い鉄製などの強度の弱いものが多く、キャンプ地の地面が固いとハンマーで叩いてもペグが地面に入っていかなかったり曲ってしまうことがよくあります。
またワンポールテントは風に強いというメリットについて先にお話しましたが、それもペグダウンがしっかりできている前提での話になります。
そこでもし可能なら、鍛造ペグを必要な本数用意されることをお勧めします。エリッゼステークなら28cm、ソリッドステークなら30cmクラスが良いと思います。
少しばかり出費にはなりますが、これらの丈夫なペグを持っていたら初めてのキャンプでもきっと心強いと思いますよ。
インナーテントは必要か?
なんとなくですが、床の無いタイプのワンポールテントにコットを入れて使うのが定番のイメージがありませんか?虫のいない冬キャンプの話ならともかく、春から秋にかけてこのスタイルでキャンプをすると、きっと虫が気になって眠れないと思います。
スカートのついているワンポールテントなら虫が入ってこないと思われている方もいるかもしれませんが、実際にはテントのフライシートと地面のわずかな隙間さえあれば、バッタもケムシも平気で入ってきます。
下の写真は、ピルツ7にフルインナーメッシュをつけてキャンプをした時のものでが、メッシュインナーとフライシートの間に毛虫がたくさん入ってきているのが分かると思います。もしインナーが無かったらと思うと、みなさんゾッとしませんか。
というわけで、初心者の方でワンポールテントを購入されるときは、インナー付きのものをおススメしておきます。
まとめ
以上、ワンポールテントをソロキャンプ初心者の方にオススメするお話でした。
僕はソロキャンプを本格的に始めた時に、Ogawaのピルツ7というワンポールテントを購入しました。それだけにワンポールテントはとても思い入れのあるテントです。
それ以降もソロキャンプではテンマクデザインのサーカスTC、パンダTC、ファミリーキャンプではOgawaのグロッケ12TCを使っていて、ワンポールテントの良さはよくわかっているつもりです。
ワンポールテントはいいテントですよ!
この記事が、テント選びのご参考になれば幸いです。
それでは、今回はこのへんで。
楽しいソロキャンプを!