キャンプの予定日が直前に雨予報に変わったらどうする
雨の中、到着したキャンプ場

みなさんはキャンプをしようと予定していた日の天気予報が直前になって雨予報に変わってしまったとき、それでもキャンプに行きたいと思ったことはありませんか。

1週間先の天気予報というのは変わりやすいので、せっかく楽しみにしていたキャンプ予定日が直前になって雨予報になることって結構ある話だと思います。そんな時、前日にキャンプ場の予約をキャンセルしようかどうしようかと迷うのではないでしょうか。

僕は予約が必要なキャンプ場に行く機会は少ないので、予約をキャンセルするかどうかで迷う経験はあまりないですが、雨予報の中でもキャンプ場へ出動することはとても多いです。

そこで今回の記事では予定日が雨予報の場合の出発前や、キャンプ場に到着してから考えるべきことをまとめてみました。

基本的にキャンプ自体は雨が降ってもそれなりに出来るものですが、場合によっては不快感がぐっと増すので行くかどうしようか考えてしまうのだと思います。

今回は雨がキャンプに与える影響から、雨に対する備えについて考えてみようと思います。

キャンプ予定日の雨予報を分析する

雨の日のジムニー

今はキャンプ前日の夜になれば、キャンプ場のあるエリアの2日後までの1時間ごと(または3時間ごと)の予報が分かるはずです。

1時間ごとの天気予報について

スマホやPCを使って、tenki.jpなどのサイトで天気の動きを調べてみましょう。

サイトの設営中や撤収時中に雨が降ると、荷物も体もびっしょり濡れて最悪ですね。

なんとか回避したいものです。

そこで先ほどの1時間予報のデータに、自分の考えているキャンプのスケジュールを照らし合わせると、およそ次のどれかのパターンになるか分かると思います。

これより、それぞれのパターン別に対応する手段を考えてみます。

  1. 設営時は晴れ、キャンプ中は雨、撤収時は晴れ
    キャンプ中に雨でも楽しめる装備や工夫をすることで、雨キャンプをそれなりに楽しめる可能性ありです。雨が降っている時に、インナーテント中だけではなくタープ下やシェルターの中などで寛げるスペースがあると良いですね。
  2. 設営時は雨、キャンプ中は雨、撤収時は晴れ
    設営時の降水確率が低かったり降水量が少ない場合は、現地で雨の状況を見ながら設営タイミングをはかればチャンスがありそうです。撤収時に晴れればテントが乾く可能性が高いし、雨上がりの美しい景色に出会えるかもしれません。
  3. 設営時は晴れ、キャンプ中は雨、撤収時は雨
    撤収時に雨が降り続けている展開は一番大変です。帰宅後にテントを干したりしないといけないのも面倒ですね。そこでチェックアウト時間の変更が許される場合(レイト・チェックアウトシステムなどが採用されていれば)は撤収時刻を遅らせる、また早めるなどして雨撤収を回避できないか考えてみるといいと思います。
  4. 設営時もキャンプ中も撤収時もずっと雨
    これはもう雨によるあらゆることを、すべて受け入れるしかありません。あとは降水量、降水確率を確認して行くか中止するか決めましょう。

 

雨のランタン

降水量と降水確率の話

人が傘をさすかどうか迷う降水量は0.5mm/時間くらいです。そして傘をさしたくなると感じるのが1mm/時間と言われています。なので1mmを超える降水量の時、どうしても濡れたくなければ雨具を持っていた方が良いですね。

また、降水確率90%とか100%だと土砂降りの雨を想像する方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうではありませんよ。降水確率とはあくまでも1mm/時間以上の雨が降る確率を示しているだけなのです。

降水確率と降水量をあわせてお天気を考えるようにしましょう。

危険なのは雨そのものではない

雨キャンプ11

雨キャンプは憂鬱だと感じる方がも多いかもしれませんが、それでも雨降り自体はそんなに危険ではありません。それより他に注意すべきことがあります。

例えば川原のキャンプ場などでは、雨による川の増水が起きると危険です。消防やキャンプ場の管理者の指示に従って速やかに対応するように心がけましょう。

またアウトドアでは落雷にあう可能性がありますので、落雷があることが分かっていればキャンプを中止するのが賢明です。もし遭遇した場合は車の中や管理棟など、安全な場所に避難することを考えましょう。

悪天候のキャンプでは風速に気をつけるべし

風に耐えるムササビウイング

天候が悪い時にキャンプをする場合は風速に特に気をつけましょう。(もちろん晴れでも強風の吹く場合があります)最近はネットの天気予報で風速を調べることが出来ますよ。

一般的に気象庁でも使われているビューフォート風力階級表では、以下のような風速の目安があります。(一部抜粋)

  • 風力2(風速1.6~3.3m/s):顔に風を感じる。木の葉が動く。風見も動きだす。
  • 風力3(風速3.4~5.4m/s):木の葉や細かい小枝がたえず動く。軽く旗が開く。
  • 風力4(風速5.5-7.9m/s):砂埃がたち、紙片が舞い上がる。小枝が動く。
  • 風力5(風速8.0-10.7m/s):葉のある灌木がゆれはじめる。池や沼の水面に波頭がたつ。
  • 風力6(風速10.8~13.8m/s):大枝が動く。電線が鳴る。傘はさしにくい。
  • 風力7(風速13.9~17.1m/s):樹木全体がゆれる。風に向かっては歩きにくい。

あくまでも平地にあるペグの効きやすい一般的なキャンプ場で、ソロキャンプ用のワンポールテントを張る場合の僕の判断基準ですが、

風速5m/sまでならキャンプが出来る、風速5/sから風速8/sは注意が必要(場合によってはやめる)、8/s以上は基本キャンプは中止です。

テントやタープなどの装備、設営場所など状況によって判断基準はもちろん変わってきますので、これはあくまでご参考に考えていただければと思います。

5m/sでもテントやペグダウンの状況によっては厳しいケースもあると思います。最終的には各自でご判断をお願いします。

また天気予報の風速の定義ですが、これは10分間の平均風速を示していますので、瞬間的にこの風速よりも速い風が吹くことがあります。特に山や海辺などでは突風が吹くこともあるので、管理さんなどへあらかじめ状況を聞いておくといいと思います。

僕も強風で大変な目に遭った経験があります。強い風でタープポールが折れた時のキャンプ日記はこちら。

風が強かったキャンプ場でのこと

どんなテントやタープを選んだらいいか

雨キャンプに出発することになったら、持っていく装備について考えてみましょう。ここで雨を意識したテントやタープ選びについて考えてみます。

ユニツアー3と雨

 

雨キャンプでは活動できるスペースを出来るだけ確保する

雨のパズル

雨キャンプでは、インナーテントの外でも活動できる場所を出来るだけ確保したいところです。雨の中、ずっとテント内にこもっているとストレスがたまりまるのはもちろん、何のためにアウトドアにやってきたのかよくわからなくなってしまいます。

2ルームテントを使ったり、オープンタープを張るといいと思います。ただし悪天候だと風の強いケースもありますので、オープンタープを使うときは風の強さを確認してからにした方がいいですね。

テントは雨にぬれても手入れが楽なものを使いたい

長年使ってきたテントはフライシートの撥水性が落ちていたり、シームテープが劣化したりしているかもしれません。これが原因で雨もりがおきることはあるかもしれませんが、今どきのまともなテントなら雨の降る中でテントを張っても雨漏りをしてしまう可能性はとても低いはずです。

テントの性能よりも、出来るならばキャンプ中に雨が上がったら乾きやすく、自宅に帰ってから乾燥させやすいテントを雨キャンプでは選んだ方が良いと思います。

雨の時に使うテントを選ぶときはテントの材質、サイズについては次のように考えましょう。

  • テントの生地はTCやコットンより、汚れにくく乾きやすいナイロンやポリエステル生地の方がベターです。
  • 使用するテントのサイズは、自宅で干せるサイズを考えて選びましょう。

ナイロンと雨

サイトに到着したらテントの設営場所選びが大切

次にキャンプ場に着いてから、気を付けた方が良い点について記してみます。

大切なのはテントを張る場所選び

雨が降ると分かっていたら、テントを立てる場所をいつもより慎重に選ぶべきです。

水はけの悪い場所や、水が流れ込むような土地の低い場所にテントを張るのは避けるようにしましょう。いっけんフラットに見える地面でも、よく水たまりが出来る場所には草が生えていなかったりします。

また逆にイシクラゲが生えているところは湿りがちなのでダメですね。

イシクラゲについてはこちらの記事をご参照ください。

というわけで、基本は地面の凸凹をよく観察することが大切です。

ショウネンテントと雨

テントの周りに溝を掘る

昔々、まだ親にキャンプに連れて行ってもらってた頃のこと。テントを張ったらテントの周りにスコップで溝を掘るといいと言われていて実際に溝を掘っていました。目的は雨がテントに浸入しないようにするためですふが、今はそんなことする人はまずいませんよね。
これはやればとても効果のある雨対策だと思いますが、あれから時がたち今のキャンプ場は芝を張ったり整地されていたりするので地面に穴を掘るのはなかなか難しい行為になってしまいました。これが許される場所ならいいのですけど。

テントの下にはグランドシートを敷く

雨降りのキャンプではテントの下にボトムからの浸水を防ぐために、グランドシートを一枚敷くと心強いです。この時、グランドシートがテントのボトムからはみ出さないように注意しましょう。テントからはみ出してしまうと、テントとグランドシートの間に水が溜まってしまうので、逆にテント内へ浸水する原因になります。

グランドシートについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

グランドシート

キャンプ道具は地面に直接置かない

クーラーボックスやコンテナボックスなどのキャンプ道具を濡れないようにタープの下などに置いていたつもりが、雨で泥水がはねることによりキャンプ道具を汚してしまうことがあります。

このため、これらキャンプ道具は置き台を使って地面から離して置くことをお勧めします。この置き台として人気があるのはユニフレームのフィールドラックです。フィールドラックは僕も使っていますが、いくつか持っていると便利なアイテムです。

フィールドラックの関連記事はこちらをどうぞ。

雨の中撤収する

さて、雨キャンプのクライマックスは雨の中の撤収です。

テント撤収時間の時短

キャンプ道具を出来るだけ雨に濡らさないようにするためにも、テントを撤収する時間をなるべく短くしたいですね。

雨に濡れてしまったテントを綺麗に折りたたんで収納袋に入れるのは大変な作業ですし、もし収納袋に入れても、また自宅でテントをとり出して干す作業が生じるので、どうせなら撤収時に大きなゴミ袋へテントを丸めて入れてしまい車に乗せてしまうと早く片付けることが出来て便利です。

このため、テントの雨撤収が予想される場合にはゴミ袋を一つ持ち物に入れておくと良いでしょう。

雨のピルツ7

濡れたテントやタープは乾かしましょう

自宅に帰ってきたら、濡れているテントやタープは干して乾かしてやりましょう。

特にコットンやTC生地は濡れたままにしておくとカビが生えやすいので、しっかりと干す必要があります。

キャンプ予定日が直前に雨予報に変わったら まとめ

雨のキャンプ

ここまでキャンプ予定日が直前に雨に変わってしまった場合に、自宅を出発前、そしてキャンプ場に到着してから考えるべきことをお話してきました。

暑くて我慢できないような夏のキャンプでない限り、出来ればキャンプをしている時に雨が降ってほしく無いものですが、雨が降ってもキャンプの予定をキャンセルするより、あえて雨キャンプを楽しむのもありだと僕は思います。

天候によっては無理な行動は絶対禁物ですが、雨予報になったら一度雨キャンプを考えてみるのもいいものですよ。

それでは、今回はこのへんで。

みなさん楽しいキャンプを!

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