一人用ワンポールテントを1年使って思ったこと

2015年の1月にピルツ7を使い始めてから、ちょうど1年が経ちました。今までこのピルツ7でソロキャンプを40泊以上しているので、そろそろ1年間使った感想や思ったことを書きたいと思います。

前から書こうかなと思いながら、たった一つひっかかる部分があってここまできました。だってピルツ7って既に廃盤になっているのでこの記事を読んでくれる方が本当にいるのか?ってとこが疑問だったので。(苦笑)

そこでパパーマンと同じ様にピルツ7をすでにお持ちの方、それからワンポールテントとかモノポールテントとかよばれている、このジャンルのソロテントを初めて購入する方の参考に少しでもなればと思いながら書くことにします。(そう思って書きたいですよ。)

ピルツ7コット

ピルツ7の冬キャンプでの使い勝手

寒くなると、テントに求められるのは風をさえぎってくれる防風性能。気温が下がると、わずかなすき間風でも人は不快感を感じるものです。この点、ピルツはスカートを備えているので、少し設営が手間ですがスカートをすべてペグダウンすればかなりの風をさえぎることができるのが大きなメリットです。

同様にスカートがついていて、そのうえペグでしっかりとスカートを抑えられるソロ用のワンポールテントはあまりないと思います。もし冬にワンポールテントを使いたい方は、テント選びの時にスカートの有無をチェックすると良いと思います。またピルツ7はシングルウォールなので、インナーをつけてやると更に防風性能が向上します。寝るときには、風を感じないことが眠りの質を向上させますので、これは重要なポイントです。

僕は、オプションのメッシュインナーしか持っていないのですが、それでもインナーをつけるとあきらかに風を感じにくくなります。ソロキャンプ用で売られているワンポールテントは、そのほとんどがインナーつきだと思いますが、この点もテントを選ぶ際のポイントになると思います。

また市販されているほとんどのテントが3シーズンでの使用を想定しているのか、インナーはメッシュタイプが多い様です。もし冬でもワンポールテントを使用するなら、インナーがメッシュでは無くてテンマクデザインのPANDAの様に風を通さないタイプが別に用意されているものをお勧めします。

テント室内を土間としてつかう

ワンポールテントといえば、フロア(床)シートを張らないで、テント内を土間にして使う方法がよく紹介されていたりします。

これについては、冬以外の季節で土間のままで使いこなすことは僕にはできませんでした。当たり前ですが、春になると虫がどんどんテント内へ入ってきます。

寝ているとアリや毛虫が顔の上を這っているかもしれないと思うと、それでけで熟睡できそうにありません。ピルツ7は標準でフロアシートはついているのですが、インナーが無いのでフライとフロアの間の隙間からの虫の侵入を防ぐことが出来ず、土間で使う場合とあまり変わらない状況になってしまいます。

それから、テントの中にやってくるのは虫だけじゃないですよ。

パパーマンは、ピルツ7の土間仕様で寝ていた時、一度だけ猫がテント内にいるのに気付いて目が覚めたことがあります。

ソフトクーラーに朝飯のおかずの「ししゃも」があったのが原因かと。(笑)

猫なら害がないのでいいのですが、これがヘビだったら嫌ですよね。それ以来、どんな時にもインナーを使うことにしました。

だから、ワンポールテントでもインナーは必需品だと思います。

その点、最近のワンポールテントはインナーが必ずといっていいほどついている様ですね。

例えばロゴス LOGOS the Tepee 300や

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DOD ワンポールテントSにもメッシュつきのインナーが標準装備になっています。

インナーテントを使う場合はデメリットもあります。風が通りにくいのはもちろん想像できると思いますが、雨が降っている時にテント入り口を開けると、テントの形状が三角形なので雨が入ってきてフロアがぬれるのです。

気がつきにくい点ですが、雨が降ったら入り口をずっと閉めておかないといけないのがワンポールテントの泣き所です。

これを防ぐにはピルツ7のオプションにもあったハーフタイプのインナーを使うか、入り口に雨が入らないようにタープをつけるしかありません。

テンマクデザインのPANDAはインナーがはじめからハーフタイプの様で、そういった点ではよく考えられていると思います。僕は、テンマクデザインのムササビウイング(ポリコットンのバージョンですが)を使用してテント内へ雨が落ちてくるのを防いでいます。

タープの張り方に工夫が必要ですが、ワンポールテントにウイング系タープを使うと見栄えが良く、テント前のスペースを活用できるのでお勧めです。

粕川13_ムササビウイング

夏の風通し

夏に使うテントもに求められるのは、風通しの良さです。ピルツ7は風の侵入を防ぐためにスカートがついていますが、このスカートはよく考えられていて暑い季節には内側に折りたたむことが出来ます。

これによって風通しが良くなりますが、ではこれで風通しが十分かというとそうではありません。

ワンポールテントはフライシートの下から風が入り、テント上部のベンチレータから抜けていくという概念がありますが、この経路は換気程度の微小な風しか流れないのでほんの気休めにしかなりません。

人が涼しいと感じるにはもっと大きな面積から風が入る必要があって、それは出入り口を開けた部分から入ってくる風になります。

ところが、ピルツ7はこの開口が1か所しかないのです。よって入ってきた風はフライシートの下とか、あるいはぐるっと回ってまた出入り口から抜けるしかなくて、風が通り抜け難いシステムになっています。この点がピルツの少し不満なところです。

この開口が1か所しかないという構造は、低い価格設定が人気のロゴス LOGOS the Tepee 300やDOD ワンポールテントSにも共通します。

この点、GOGlamping 山稜や

テンマクデザインのパンダTC+には開口部分が2か所あるので、よい風通しが期待できると思います。

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テンマクデザイン

強い風に耐える

ワンポールテントはポールを1本だけしか使わないシンプルな構造にもかかわらず、意外に風には強いと感じています。ピルツ7の標準のポールは結構やわらかくて、風が吹くと少し曲がったりするのですが破綻したことはありません。

テントの高さは一般的なソロサイズのクロスポールのドームテントに比べて高いのですが、高くなるにつれて風を受ける面積が減るので合理的な形状だと思います。

ただペグの強さだけで自立している様なテントですから、ペグが強風時に抜け無いように気を使う必要があると思います。

僕はソリッドステーク30cmやエリッゼステーク28cmを使っていますが、この様な鍛造ペグの使用をおすすめします。

ピルツ7とワンポールテントのまとめ

ワンポールテントはなんといっても三角の形状が格好いい!そして設営が早くて簡単に張れるテントです。

それ以外には何も求めないのであれば、おすすめのテントです。僕もはじめはそうでした。

だけど買ってしまってからは欲が出てくるのかもしれませんが、ピルツ7にもいろいろ感じるところがあって今回書いてみました。

今回書いたのは同じように1年くらい前に書いた記事「ピルツ7って結局どうなの」の続きでもあります。

同じテントを四季を通じて使うと、また見えてくるものがあります。そしてこれはもう妄想の世界かもしれませんが、ピルツ7に大きな開口がもう一つあれば最高のワンポールテントだと思うのですよね。

ところで、ワンポールテントを土間で使うのに憧れるのは良いことだと思います。僕はインナーテントが必要だと否定的な感じで書きましたが、不便なところを少しでも快適にするのがアウトドアの楽しみでもありますから。いいアイデアがあれば僕も知りたいです。

その時は、また土間仕様にもどしてみたいと思ってます。

それでは、今回はこのへんで。

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