今回は3年間ソロキャンプで使い続けているコールマンのコンパクトフォールディングチェアの徹底レビューをします。
また自分が使ってのはコンパクトフォールディングチェアの中で限定仕様のヘリンボーンですので、あわせてこのタイプについても詳しく説明していきますね。
このコンパクトフォールディングチェアは2019年のゴールデンウィークにファミリーキャンプをするために2脚購入したものです。
ロースタイルのキャンプが流行ってずいぶん経ちますが、ochan家もテント内の家具をロースタイルに統一しようと思い、このコールマンのコンパクトフォールディングチェアを選んだのです。
今ではロースタイルチェアの中ではお求めやすい価格設定もあり、定番的なチェアになっているためキャンプ場などでもよく見かけると思います。
そんな人気のチェアはコールマンらしいツボを押さえた作りになっていて、購入から3年間経った2022年の今(このチェアで確実に100泊はキャンプをしています)では愛着さえ感じているほどです。
ですがオーソドックスな形状のチェアであるが故に一見しただけではわからない良さがこのチェアにはあると、ヘビーユーザーの僕は感じています。
そこで今回は、このコンパクトフォールディングチェアの購入を考えている方のために、このチェアの良きツボについて分かりやすく説明していきます。
それでは、最後までごゆっくりとどうぞ。
目次
コールマンのコンパクトフォールディングチェアを購入した理由
ochan家では、これまでファミリーキャンプの時、ずっと標準高さのコールマンスリムキャプテンチェア(旧式の高さが変えられないタイプ)を使用していました。
今年、2019年のファミリーキャンプの旅では、Ogawaのグロッケ12TCというとんがりテントを新しく購入したので、このテント内でくつろぐためにロースタイルのチェアを合わせて買うことにしたのです。
ところが、これまでローチェアにあまり興味がなかったせいもあり、このローチェアに関する商品知識はあまりありませんでした。
チェアを選ぶにあたっては、座る人とチェア自体の相性があるので、ネットの評価だけで選ぶのは難しいと思い実店舗に足を運ぶことにしました。
そこで最近できた巨大なアウトドア用品店、アルペンアウトドアーズ(AlpenOutdoors)春日井店に行ってきたのです。
このお店は期待通り、「無いチェアはない!」というくらいの品ぞろえ。
もう展示されているチェアに次々と腰をかけ、座り心地を試しましたよ。
やはり実際に座ってみないと座り心地の良し悪しなんてわかりませんね。
座ってみて好印象だった購入可能なローチェア
それではアルペンアウトドアーズで各社の椅子を試してきた結果についてお話します。
対象をローチェアに絞り、座り心地を評価した結果、次の3つのローチェアが残りました。
- コールマン コンフォートマスター3ウェイキャンバスデッキチェア 15,513円(税込み)
- スノーピーク ローチェアショート 21,800(税抜き)
- コールマン コンパクトフォールディングチェア(レッド) 5,871円(税込み)
1.コールマン コンフォートマスター3ウェイキャンバスデッキチェア
コールマンのコンフォートマスター3ウェイキャンバスデッキチェアは、その名の通り高さが3ポジションに調整できるのが特長です。このポジションを一番下げた状態で理想的なローチェアになります。
3ウェイキャンバスデッキチェアはひじ掛けがとても丈夫で、全体重をひじ掛けにかけても安心感があります。ここが他のチェアと比べ一番優れたところです。
キャンバスデッキチェアに腰をかけると食事をする時に都合が良い、体が起きた姿勢になります。もしリラックスしたい時は座面が深いこともあって、浅めに腰を掛け背もたれに体重をあずけてやることで楽な姿勢にもなります。
キャンパスデッキチェアは今も旧式ですが使っているので、もし今のやつが壊れていたら買っていたことでしょう。今回は購入を見送ることにしました。
2.スノーピーク ローチェアショート
次にスノーピークのローチェアショートですが、デザイン的には昔からある同社のローチェア30の背もたれ部分が短くなったものです。
僕が座ってみたところ、背もたれの高いローチェア30より、断然このローチェアショートの方が体にぴったりフィットする感じがして好印象でした。座った瞬間、「これ欲しい!!」と思わず心の中で叫んだのですが、お値段が何故かローチェア30以上で目ん玉が飛び出てしまいました。
とてもいいチェアなのですが、価格を知ってひいてしまいました。
とても残念でしたが、これも見送りです。
3.コールマン コンパクトフォールディングチェア
残ったのはコールマンのコンパクトフォールディングチェアだけとなりました。今ではキャンプ場に行くとよく見かけるチェアとなってしまったので新鮮味は全くないのですが、実際に座ると、見た目以上に剛性が高く座り心地も良かったですね。
これなら、このチェアがロングセラーになるのもうなずけます。
これまでコールマンのスリムキャプテンチェアを使っており、同社のチェアに満足していたこともあり、新しいチェアも信頼できるコールマン製にすることに決めました。
コールマンの王道ローチェア
コンパクトフォールディングチェアはアルミ製のフレームで重量が軽く、折りたたむとコンパクトになるのでキャンプでとても使いやすいチェアだと言って良いと思います。
座り心地もなかなか良くて、さすが長年にわたって売れ続けているコールマンの王道ローチェアという存在感を感じます。
このローチェアはお子様が使っても安心感があるので、お子様専用に購入される方も多いようですね。僕が座った印象では座面の幅がゆったりしていて大人が座っても窮屈な感じは全然しないので、大人の方にも十分オススメできるチェアです。
同じフォールディングチェアで揃えたくなるカラーバリエーション
コンパクトフォールディングチェアはカラーバリエーションが豊富なので色やデザインを選ぶ楽しみがあります。レッド、イエロー、スカイ(青)という定番カラーは、明るい色でコールマンらしい人気のカラーです。
他にもオリーブ、ネイビー、グレー、サンド、カモフラージュと多彩です。色については毎年新しい色が発売されているので、好きな方は目が離せませんね。
ochan家では今回2脚購入したのですが、一つ目はおしゃれなデザインで人気のヘリンボーンというモデルです。(写真奥側)
もう一つはグレーカラーです。控えめな色でこちらも高級感がありますよ。(写真手前側)
この2つをもってして、僕は「金閣」、「銀閣」と呼んでいますけど。(笑)
コンパクトフォールディングチェアの主な仕様
コールマンのコンパクトフォールディングチェアの主な仕様です。
- 本体サイズ:約54×55×61(h)cm
- 座面幅:約47cm 座面高:約28cm
- 収納サイズ:約54×8.5×56.5(h)cm
- 重量:約2.2kg
- 材質・素材:シート/ポリエステル フレーム/アルミニウム アーム/天然木
- 耐荷重:約80kg
座面高約28cmという絶妙な高さは、アウトドアで実際に使うと地面にとても近い感じがして、そこが気に入っているポイントでもあります。かといって、ロゴスやキャプテンスタッグのあぐらチェアまでは低くないので、椅子から起き上がる動作も比較的楽です。
細部にみる頑丈なつくり
脚のコーナー部には補強が入っています。真面目なモノ作りですね。
座面と背面そして脚のパーツが交差する部分は、ずっと使っているうちに変形して特に壊れやすいところ。ここは気になったので購入前にじっくりと観察しましたが、うまく考えられて作られていたので安心しました。
持ち運びに便利なハンドル
コンパクトフォールディングチェアはワンアクションで”パタン”と畳んだあと、さらに背面と座面の金属部をマジックテープ付きの生地でまとめることが出来ます。そうすることで、不意にチェアが開くことが無くなります。
チェアを手にもって運ぶときは、この部分を持つとすべらず握りやすいですね。
限定ヘリボーンの高級感
コンパクトフォールディングチェアの中でも、このヘリンボーンは最近できたコールマンのインディゴレーベルの商品で、デザインにこだわった位置づけです。
ヘリンボーンとは
ヘリンボーンとは直訳するとニシンの骨のことですが、意味は長方形を斜めにして組み合わせた幾何学的な模様の一つです。下の写真は街中でもよくみかけるヘリンボーンにデザインされた路面のタイルパターンの例です。
ところでみなさん、このヘリンボーンチェアのどこがヘリンボーンなの?って思いませんでしたか。僕はずっと、何故「ヘリンボーン」と呼ばれているのか不思議でたまりませんでした。
下の写真はあるときふと思いつき、チェアの生地をマクロレンズを使い写真に撮り、さらにトリミング拡大したものです。
「なるほど、生地がヘリンボーンだったのか!」
話がミクロすぎて気づきにくいぞ。
でもヘリンボーンの意味が分かって、すっきりしました。(笑)
ところで、この生地は一見コットンのような風合いに色付けされていて、高級感がありますね。
インディゴレーベルとは
インディゴレーベル(INDIGO LABEL)はコールマンとモンロがコラボレーションした新レーベル。このレーベルからコールマンのランタンやテント、テーブルなど新しいデザインの商品が次々と発表されています。
ヘリンボーンは価格がどれくらい高いのか
ヘリンボーンですが、やはり定番カラーのコンパクトフォールディングチェアより価格設定は高いです。
では、どのくらい高いかが分かるようにコールマンのチェアの価格を調べて表にまとめました。(表示価格は当記事作成時のamazon調べ)
製品名 | 価格 |
コンパクトフォールディングチェア ヘリンボーン | 7,935円 |
コンパクトフォールディングチェア グレー | 5,871円 |
コンパクトフォールディングチェア スカイ | 5,832円 |
ツーウェイキャプテンチェア レッド | 5,889円 |
レイチェア グリーン | 7,388円 |
ヘリンボーンはかなりお高い価格設定なので、リクライニングの角度が変えられるハイバックのレイチェアが買えてしまいます。
この価格差はデザイン料ですので、ヘリンボーンを購入される場合はそれに見合った価値を認められるかどうかということになりますね。
僕の場合は1台くらい格好いいチェアが欲しかったので、ここはデザイン重視で考えました。(#^.^#)
ヘリンボーンデザインのコンパクトフォールディングチェアは現在廃番になっています。
ココが大切 !コンパクトフォールディングチェアのツボ
それでは、ここからこの記事の核心部分に入りたいと思います。
まずはコンパクトフォールディングチェアの座り心地についてみていきましょう。
ワイドなサイズ感でくつろげるポジション
見た目によらずチェアの幅は広めで、体格の良い男性でも普通に座れるチェアです。
背もたれの傾きはあまりないものの、どちらかと言えばリラックスできるポジション。
食事をとるときなどは、腹筋に力を入れて「よいしょっ。」と少し上半身を前に倒してやる感じになります。
その時は背中が背もたれから離れます。
結局チェアはリラックスできるポジションか、背もたれの傾斜が無くて食事に向いているポジションのどちらか、どちらかを選ぶことになります。
大抵の場合、椅子に座っている時間の100% 90%がリラックスしている時間だと思いますので、このチェアくらいのポジション設定の方が一般的にも使い勝手がいいと思います。
特にこのコンパクトフォールディングチェアはリラックスポジションと言ってもそんなに背もたれが倒れているわけではないので、そういう意味ではバランス重視型といってもいいのではないでしょうか。
太もものウラへフレームの干渉はない
折りたたみ式のチェアの場合、太もものウラにチェアのフレームが当たり気になることが良くあるものです。
このコンパクトフォールディングチェアの場合も、下の写真の通り該当部にフレームが1本通っています。
座るとこのフレームが足のウラに当たらないかと気になりましたが、実際に座ってみると心配ないことが分かりました。
よく見るとフレームの中央が凹むようなデザインになっていて足への干渉がおきにくいように工夫もされています。
さらに長年使っているうちに座部の生地がたるんでフレームに太ももが干渉してくるのではないかとの心配についても、3年間使用してきた現時点において全くその兆候はみられないため、製品の個体差を除いて考えるとまず問題ないと言えると思います。
ローチェアで大事なことはひじ掛けの存在
ローチェアの高さが低ければ低いほど、そして座る人の足腰の筋力が衰えているほど(笑)、ひじ掛けの存在が重要になってきます。
とくにローチェアから立ち上がる瞬間は足腰の筋力を必要としますが、肘掛けさえあればこの力を補うことが出来るのです。
ですから筋力の衰えを感じている年輩の方が、見た目だけでヘリノックスタイプのひじ掛けの無いチェアを選ぶと後悔してしまうかもしれません。
さて、このコンパクトフォールディングチェアには触り心地の良いウッドアームレストが採用されています。
さらにヘリンボーンはこのアームレストが塗装され、高級感を増しています。
アームレストについては見た目や触り心地のよさももちろん重要ですが、特にローチェアの場合は、チェアから立ち上がろうとする「ヨイショ!」の瞬間にアームレストに体重が一気にかかるのでこの部分の強度や剛性がとても重要です。
実際にコンパクトフォールディングチェアのアームレストは、全体重をあずけても十分な強度があるので変形量も小さく安心して使うことが出来ますよ。
丈夫なアルミフレームの接合部分
キャンプ用チェアの場合、壊れやすいのがフレームの接合部分です。
コールマンのフォールディングチェアはリベットによりパーツが接合されていますが、一般的にはこのリベットが壊れやすいパーツの一つです。
下の写真は3年使ったフォールディングチェアですが、リベット部分に変形やヒビなどの損傷は見られません。
上の写真の裏側です。
強度が十分なので、これからも長い間使用できると感じます。
伸びにくいが熱に弱いポリエステル生地
シートの素材には厚めのポリエステルが使われています。
このポリエステル生地は汚れにくく、長期間の使用でも比較的生地が伸びにくい仕様になっています。
また見た目の風合いについても、このチェアの生地なら使ってるうちに味が出てくるので、あえてコットン素材にしなくて正解だったと思います。
ただしポリエステルにも唯一弱点があって、それは熱に弱いことです。
特に焚き火の時にこのチェアを使っていると、チェアから離れているタイミングで爆ぜた火の粉がチェアに落ち、シートに穴があいてしまいまうこともあると思います。
僕もやってしまいました。(泣)
キャンプに焚き火はつきものなのである程度仕方ないところですが、もし穴が空くのをどうしても防ぎたいのであれば方法はそんなに難しくはありません。
(次の項へ続く)
座布団使用のすすめ
シート面を汚したくない。火の粉で穴を開けたくない。そしてクッション性をあげたいという要望がある場合はコンパクトフォールディングチェに座布団を載せるだけで解決します。
僕が使用しているのはホームセンターで売られていた300円ほどの座布団。
ヘリンボーン柄でチェアの雰囲気にあっています。
実はコンパクトフォールディングチェアは座布団を取り付けやすい構造になっています。
下の写真はチェアの背面側をみたところ。
ちょうど座面の後ろにフレームがあるので、ここに座布団の紐を結びつければ作業完了です。
これでしっかりとチェアに固定することが出来ます。
コンパクトフォールディングチェアは収納時に半分に折りたたむタイプですが、座布団を取り付けたまま折りたたむことが可能です。
またこの座布団は冬キャンプでおしりが寒いと感じる時にも役に立ちますが、もっと効果を上げるためにで熱ヒーターをした電熱座布団を利用する方法もあります。
電熱式座布団の使用方法についてはこちらの記事にまとめていますので、ご興味のある方は参考にしてみてください。
ローテーブルとの組み合わせ
下の写真ですが、コンパクトフォールディングチェアにナチュラムでおなじみのハイランダー ロールトップテーブル(ウッド)120cmを組み合わせてみたものです。
このロールトップテーブルの高さは43cmと、ローテーブルとしては標準的な高さです。
最近のキャンプはこの組み合わせで使っていますが、とても自然な姿勢になるのでテーブルの上で作業がとてもしやすいと感じます。今までローテーブルに標準的な高さのチェアを組み合わせて使ってきましたが、やはりローテーブルにはローチェアを合わせると使いやすいものだといまさらながら目からウロコでした。(笑)
ただしテーブルのフレームが邪魔で、座った状態では太ももはテーブルの下に入りませんでした。でもこれは、使い勝手にはほぼ影響ないですよ。
これはあくまで個人的な感想ですが、ユニフレームの焚き火テーブルやZATAKUⅡ(高さ37cm)と組み合わせて使った時よりも、このくらいの高さのテーブルの方が使ってみて相性がいいと感じました。
チェアのアームレストもテーブルの下にあるフレームに干渉し、これ以上は入りません。
コンパクトフォールディングチェアを徹底レビュー
それでは最後にコンパクトフォールディングチェアの徹底レビューをします。
コンパクトフォールディングチェアのここがポイント
その前に、コンパクトフォールディングチェア の良い点をまとめておきます。
- 長期間の使用にも耐える堅牢さ
- リラックスポジションだが背もたれは倒れすぎずバランス重視型
- 座面の幅が広くゆったりと座れる
- 太もものウラにあたり感なし
- 折りたたんだ状態で固定でき持ち運びに便利
- ウッドアームレストは触り心地が良い
- アームレストに十分な剛性感がある
- 見た目にコットンのような風合いがある
- 汚れにくいシート生地
- リーズナブルな価格設定
評価とまとめ
それでは、コンパクトフォールディングチェア についての管理人の独断と偏見による勝手な評価です。
1.デザイン性
2.機能性
3.コストパフォーマンス
1.デザイン性 ★5.0
このデザインはシンプルですが、その分不満はなく満足度が高いです。もちろん星5つとさせていただきます。
2.機能性 ★4.8
ほぼ文句をつけるところはありません。もう少し軽量化できれば良かったと思い0.2減点しました。
3.コストパフォーマンス ★5.0
この価格で長期間使用できるのであれば価格については文句が無いところです。よって5.0としました。(ヘリンボーンについては少し価格が高いと思いますけど。)
最後に、このコンパクトフォールディングチェア の購入を検討されている方へ
もしキャンプ道具の中で1点だけお金をかけるとしたら、一番使用頻度の高いチェアが効果的ですよ。
と、背中を押させていいただきます。
それでは、今回はこのへんで。