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ピルツ7以降ワンポールテントに進化があったか
最近、久しぶりにモノポールテントのピルツ7をソロキャンプで使ったのですが、設営と撤収の手間が一般的なドーム型のテントに比べて段違いで楽だということを改めて感じました。
実は過去にピルツ7はソロキャンプでかなり使い込んでいたのですが、あれこれ不満があって使わなくなってしまったのです。でもやはり、ワンポールテントの設営のしやすさは捨てきれないものがありました。
そこで調べてみると僕がピルツ7を使い続けているうちにワンポールテントがずいぶん進化していたようでした。そこで中でも一番気に入った11月上旬にテンマクデザインから発売されたPANDA TC(パンダTC)を購入したのです。
パンダTCは素材がポリコットンになったり、従来のCAMPANDAに比べてサイズが一回り大きくなっている(インナー高さで+20cm)ところが大きな変更点です。
従来のパンダはサイズが小さくて女性キャンパー向けの感じでしたが、新しいパンダTCは男性にも使いやすいサイズになっています。(2020年現在はスカート付きのパンダTC+にバージョンアップしていますね。)
日本でワンポールテントのブームを作ったのは小川キャンパルです。その小川が最初に作ったピルツ7はソロキャンプ用ワンポールテントの原点で、ブームに乗ってその後に他メーカーから発売されたワンポールテントのデザインへ大きな影響を与えていると思います。
そこで今回はピルツ7を使っていて不満だったところが、最新のPANDA TCでどう改善され進化しているのか見ていきたいと思います。
PANDA TCのテント形状は使いやすいか
ピルツ7は底面が6角形でした。PANDA TCの正方形に比べて見た目は格好いいのですが、居住性という面で今一つです。これは形状から決まる所が大きいのです。
下の図はピルツ7のハーフインナーのサイズですが、頭と足先のところは280cm取れているように見えます。ところが実質使えるのはテントの中央寄り(ポール側)だけで、これほど大きくは感じられないのです。
実際にテントの中で寝ると、だいたい大人の身長ギリギリくらいでしたね。センターポール寄りに寝てないと頭がテントに触れてしまいます。逆にテントの中央部、ちょうどお腹の部分については横幅があり広く感じるのですが、ここだけ余裕があっても使い道はなかなかありませんでした。
下の図はPANDA TCです。ハーフインナーの高さはピルツ7と同じ155cmですが、寝場所の形状は長方形なので頭と足先に余裕が出来て、最大長さがピルツ7の280cmに比べ、250cmと小さいのですが、実際は使いやすい形状なので、問題はなさそうです。
PANDA TCの四角形は、使い勝手を考えればとても合理的ですね。
この写真はPANDA TCのハーフインナー内部です。やはり長方形なので、すっきりしていて使いやすそうです。ロータイプのコットなら、きっと入れられると思います。
PANDA TCで夏の暑さはのりきれるか
ピルツ7は冬シーズンは問題ないのですが、夏になるとテントの中は暑くてたまりませんでした。暑さの一番の原因は、出入り口が一か所しかなくテント内の風通しが悪かったことです。その点、PANDA TCはテントの2面が大きく開放できるので、風を良く通すことが出来ます。ここが2つのテントの大きいな違いです。
またPANDA TCは標準でついてくるインナーが全面メッシュになっています。このことからも夏キャンプの暑さ対策を意識していることがうかがえます。
PANDA TCには暑さ対策としてもう一つ良いポイントがあります。それは素材がTC(ポリコットン)になっていることです。
同じテンマクデザインのサーカスTCやムササビウイングTC焚き火バージョンにもポリコットン素材が使われているのですが、素材が厚いので日光をよく遮ってくれるのを感じていました。実際に僕が使っているムササビウイングTC焚き火バージョンは、濃い日影を作ってくれるので夏はとても重宝していますよ。暑さ対策として、テント生地に使われている素材も進化しているのですね。
PANDA TCへタープは連結出来るか
ソロ用のワンポールテントは雨の日になると、テントの構造上、入り口を開けた時に屋根が無いので雨が室内に入ってきてしまいます。
かといってテントをしめ切ってしまうと、居住空間が意外と狭くて活動が制約されてしまいますね。そこで小型のタープを同時に使いたいところ。
この点、ピルツ7には、はじめからピルツウィングなる小型のウィングタープが用意されていて、テントの頂点にはこのタープの一端を固定するための輪っかがついていました。
僕はこの輪っかを利用してピルツ7にムササビウイングを固定して使っていましたが、この使い方がとても便利でした。
ただしテントにタープを連結して使う為にはタープを固定する輪っかがテント側についていることに加えて、風を受けるセンターポールが強風に耐えられるよう丈夫である必要があります。
ピルツの場合は、センターポールがとても細かったので、強風を受けるとかなりしなっていました。(笑) 壊れる可能性があったので、途中から丈夫なスチール製のポールに交換して使っていました。
ところがPANDA TCはセンターポールがアルミ製のΦ20mmと太いものが採用されているのです。
この点は、よく配慮されていると感じています。(センターポールを使って、タープを張る場合には別売りのスチールポールを推奨されているようです。このポールについてはメーカーサイトをご参照ください。)
次に下の写真はPANDA TCの頂上部分です。ピルツ7と同じように輪っかがついているのでこれならタープの連結が出来るようになっています。
PANDA TC専用のタープは2018年9月に発売され、すぐに購入しました。その名もPANDA TC TARPとそのまんまです。(笑)
この専用タープはタープ端を地面にペグダウンできるのが特徴で、冬の冷たい風を遮る効果や雨の吹き込みを防ぐ効果が優れています。
これでムササビウイングを使っていた時に不満を感じていた点がスッキリと解消されました。
このパンダTCタープの紹介記事はこちらです。
ワンポールテントの進化まとめ
これからの寒い季節、ワンポールテントでソロキャンプをする夜には、ロースタイルで焚き火をするのが良く似合いますね。
そんな時にもPANDA TCのポリコットン素材なら安心です。やはりナイロン素材は収納がコンパクトにはなりますが火には弱いですから。
そしてテントの2面が開放できる風通しの良い構造に加えて、TC素材の遮光性の良さによって暑い季節のキャンプもより快適になっています。ここでも素材をTCに変えたことは大きな進化だと思います。
ワンポールテントでのキャンプは、やはり装備をシンプルにしたキャンプスタイルが似合いますね。
僕はこのPANDA TCとパンダTCタープを連結して、夜はユニフレームの薪グリルラージで暖まる予定です。
パンダTCにご興味がある方はこちらの記事もあわせてどうぞ。
それでは、今回はこのへんで。