動けないヒナが自宅の玄関前にいた さぁどうする
はじまりは、先週の金曜の夜でした。
この日の夜は家族で外出していて、自宅に戻ったのは夜の9時。
パパーマンが自宅に入ろうとドアに近づいたとき、玄関前の足元のタイルの上で何か小さな真っ黒いものがゴソッと動きました。一瞬、コウモリが落ちているのかとドキッとしましたが、よく見れば翼が黒い小鳥のヒナでした。
元気がないのか、夜だからなのかわかりませんが、そのヒナは近づいてもタイルの上に縮こまって逃げようとしません。
さて一旦家に入ったパパーマン一家、あのヒナを保護した方が良いのか、それとも放置しておいた方が良いのか話し合いました。結局、あんなところにじっとしてたら猫に襲われてしまう可能性が高いと考え、保護をすることにしたのです。
下の写真は、とりあえずアマゾンの箱の中に紙をしき、その中に入れて家の中に連れてきたところです。
その鳥の生態を調べる
ヒナの元気がなさそうだったので、お腹が空いているのでは?と思いました。でもエサをやろうにも、この鳥が虫を食べているのか、木の実を食べているのかよくわからないのです。
なので、このヒナの正体を調べるところから始めました。鳥のヒナというのはどの種類の鳥もよく似ているし、ヒナの画像自体、ネットで調べてもあまり情報がなく、これは難しい作業でした。
思いつく手がかりといえば、2年くらい前にパパーマンの庭にムクドリが巣を作っていたことがあり、その辺りから調べてみることにしました。すると、ムクドリのヒナに外観がよく似ていたのですが、たったひとつだけ口の中の色がこの鳥は赤っぽくて、この点でムクドリではないことがわかりました。
さらに調べていくと、ムクドリによく似た鳥にヒヨドリという鳥がいることがわかり、なんとそのヒヨドリのヒナの写真にそっくりなのです。この時、ヒヨドリのヒナであることを確信して生態を調べました。
するとヒヨドリのヒナは、こくらいの大きさで巣立ちをするそうで、巣立ちをした後はしばらく巣の付近にいて、親鳥がエサを探したりして面倒を見ているようです。この頃は、まだ十分に空を飛べないのですが、かといって一度巣立ちをすると巣には戻らないらしいです。
状況が分かってきたので、明日の朝早くヒナを庭に出して親鳥にあわせることにして、この日は部屋のすみの静かなところに箱を置いて寝ることにしました。
土曜日の朝起きると、すぐにヒナの箱を玄関先におきました。そこでミニトマトを小さくカットしたものをハシでつまんであげるとヒナドリのヒナはパクパクと食べてくれました。見たところヒナは大丈夫そうな感じだったので、そのまま親鳥をくるのを見守ることにしました。時々、カラスの鳴き声が聞こえてくると、そのたびにヒナが見つからないか心配になって玄関に出たりしていました。
ヒヨドリ親子は再会できるのか
すると朝7時ころ、2羽の中型の鳥が鳴きながら庭にやってきたのです。
パパーマンは部屋の中から窓こしに様子をうかがっていましたが、その鳥は間違いなくヒヨドリでした。
やはりアマゾンの段ボール箱が気になるのか、2羽のヒヨドリは慎重にヒナの周りを飛びながら時間をかけてヒナに近づいてきます。
ヒヨドリのヒナがいってしまった
すると親鳥の声を聴いて、ヒナが段ボール箱の中から出てきました。昨日の姿から想像できないくらい羽をばたばたさせているじゃありませんか。
あまり見ていると親鳥が近づけないと思い、その後は現場をいったん離れて放置していました。しばらくしてまた箱をみるとヒナの姿はそこにはありませんでした。きっと親鳥に導かれて、どこかに飛んで行ったのではないかと思います。
なんだかホッとしましたね。
最後に、野鳥なので昨日はあのままヒナを放置しておいても良かったのかもしれないと少し考えてしまいました。
それでは、また。