屋久島&九州ふたりキャンプ旅2023第四話 縄文杉へと続く長い道のり
ウィルソン株の中で見上げるとハートマーク

こんにちは、ochanです。

前回の記事「屋久島&九州ふたりキャンプ旅2023第三話 トレッキング前の休息」の続きです。

さて今日はいよいよ、この旅の一番の目的にしていた縄文杉に逢いに行く日です。

屋久島の縄文杉には約25年前に一人で一度だけですがバイクで行ったことがあります。

その時はまだ若かったので苦労して登った記憶が全くないのですが今度はそう簡単にはいないということはよく分かっています。

やはり歳なりに体力の衰えは感じていますからね。

お話に先立って、ここで縄文杉へのルートをおさらいしておきます。

屋久島自然館前バス停から先の道はマイカー規制のため、車でまず自然館前まで行きそこでバスに乗り換えます。

次にバスに乗って荒川登山口に着くと、そこから歩き始めます。

歩く行程は全部で22km。

はじめの9㎞まではトロッコ軌道の上を歩く緩やかな上り坂、そこから2㎞はアップダウンのある登山道を行き縄文杉へ到着となります。

そこからの帰りはまた同じ道を戻ってくることに。

標準的な往復の所要時間は10時間から11時間と言われています。

荒川登山口からの帰りのバスの最終便は17:45発。

つまり縄文杉を目標に歩きはじめるものの、もしペースを考えてこの帰りのバスの時刻に間に合わないと判断されれば、たとえゴールにたどり着けなくてもそこからバス停に引き返すことを余儀なくされるというわけです。

屋久島のシンボルは簡単には行けない標高1300mにある縄文杉。

そこを目指す人すべてがたどり着けるわけではない場所です。

という訳ですので、運動不足のわれわれ夫婦にとっては厳しい一日になりそう。

この日のために、事前に減量や軽登山をして備えてきたつもりですが、その成果がリアルに問われる日でもあります。

それではそろそろ本編にいきましょう。

最後までごゆっくりとどうぞ。

まだ暗い道をヘッデンの明かりを頼りに歩く

2023年10月23日(月) まだ暗いうちに、もりときランタンを車で出発。

この日で今年ちょうど42泊目のキャンプとなります。

マイカーから屋久杉自然館前で朝一番早い5時に出発するバスに乗り換え30分ほどして荒川登山口に到着。

まだ真っ暗ですが、ヘッドランプの明かりを頼りにミッチーと細い道をあるきはじめました。

はじめはスタンドバイミーの映画の様にトロッコの線路の上をずっと行きます。

この道は山の上からトロッコがブレーキだけで降りてくることができる緩やかな登りが続く道で、比較的楽に歩けました。

途中のトイレ前で休憩。

少し明るくなってきたのでヘッドライトをしまいました。

トロッコ道

結局、保険をかけて朝一番のバスに乗車する作戦にしたので、登山用のお弁当ではなくて昨日スーパーで買出しをした時についでに買っておいたパンを食料として携行することにしました。

ここでパンを食べて少し休憩。

まだまだこの先の道のりは長いです。

朝食

日が昇ってくると、気温も上がり上着も脱いで歩くようになりました。

トロッコ軌道の朝の空気がとても美味しいです。

苦行となった登山道

9㎞のトロッコ軌道がおわり、大株歩道で湧き水を汲んで補給。

ここから本格的な登山道へ。

急な心臓破りの上り坂がずっと続き、息がすぐに上がりました。

さっきまで元気だったのですが、すぐにバテバテ状態に。

でもミッチーは元気だなぁ。

ウィルソン株に到着

一歩一歩が重い足取りでしたが、道しるべのウィルソン株にやっと到着。

ウィルソン株は大きな杉の木を切った後の切り株ですが、中が家のように大きい空間になっているのですよね。

ウィルソン株

ウィルソン株の中です。

屋久島は雨の日が多くて、そのせいで油分を多く含む杉が育ちます。

だからこの切り株もすぐに枯れたりしないのだと思います。

ウィルソン株びの中

縄文杉に到着し放心状態

一歩足を動かすだけで、息をゼェーゼェーとするようになり、もうすぐに限界に近い状態。

格好悪いけど休みながら少しずつ前進です。

縄文杉までの道は往復同じ道を通ることになるので、お昼ご飯を早めに食べた後に重いザックを道端に置いて上る作戦の方もいました。

縄文杉が近づいてくると道端で昼ご飯を食べる人も増えてきました。

確かにちょうどこのあたりで昼にすれば、5時には帰りのバスに間に合いそうです。

僕たちは先に縄文杉まであるくことに。

既に足を酷使しているので、足が棒のようになっているのですが、そこから無理をして歩きやっと縄文杉に到着しました。

下の写真が目標の縄文杉です。

縄文杉

2度目の縄文杉との再会の瞬間ももちろん嬉しかったのですが、正直なところ自分の体がよくここまで耐えてくれたという思いに達成感というか満足感を感じる方が大きかったかもしれません。

縄文杉の展望デッキの上に座り、しばらく放心状態。

呼吸が整うまでに長い時間がかかったように思います。

猿が暴れる

デッキからヤクシマサルがギャーギャー騒いでいるのを見ました。

サルは元気だなぁ。

下り坂も楽ではなかった

頂上でお昼ご飯を食べ下山を始めました。

下の写真はミッチーですが、トレッキングポールを使っています。

僕も2本使っていましたが、今回はこのトレッキングポールに随分助けられていました。

シューズも登山用の重いタイプではなく、トレッキング用のショートカットの軽量なものを履いたのも結果的に良かったかと。

そして何より10月という、この時期に上ったのが良かったのだと思います。

きっと夏なら体力があと2割くらい消耗していたかと。

くぐり抜ける

くだりも疲労困憊していたので、辛かったのですがそれでも登りよりは幾分マシなわけで、

何枚か写真を撮る余裕ができました。

あとからこの記事を書いていて思ったのは、屋久島では当たり前のように見ていたこうした杉ですが、

こんな大きな木はやはり本州では見ないよなぁってこと。

屋久島って世界自然遺産に登録されたことだけあって、この自然はやはりすごいです。

大きな杉

不思議な夫婦杉

こちらは夫婦杉。

地上部分でつながっていて、まるで手を握っているように見えます。

これも珍しいですね。

ちなみに右がお父さんです。

夫婦杉

苔やキノコもたくさん見られました。

苔マニアにはたまらないですね(笑)

苔とキノコ

小杉谷の集落跡

小杉谷集落の小学校跡。

門と階段だけが残っています。

杉の伐採が盛んだった頃はこの辺りがにぎわっていたのでしょうね。

小学校跡

ゴール前にヤクシカに遭遇しましたよ。

下の写真のどこにいるかわかりますか?

屋久鹿

最後のトロッコ軌道は早足で歩き、無事にゴール。

結局スタートしてから9時間で命からがら戻ってきました。

ひゃ~ほんと大変でした。

25年ぶりの縄文杉トレッキングを振り返って

帰り道に定食屋「かたぎりさん」で名物「とびうおひつまぶし」を頼みました。

トビウオって空を飛ぶせいか?筋肉質なので、ウナギと違い身がコリコリ締まっているのですが、こうして食べるととても美味いです。

ひつまぶしを食べてお風呂に入ると、この日はぐっすりと眠りにつきました。

トビウオのひつまぶし

今回の縄文杉トレッキングは体がボロボロになったものの、そこは想定通り(笑)

なんとか成功で終わりました。

トレッキング中にガイドをつけて歩く方を多く見かけましたが、僕たちのように一から自分で調べ計画を練りマイペースで歩くのもいいと思います。

今回は装備や準備したものなどが、うまく功を奏した感じがします。

時には試練の旅もまた思い出になるものですね。

きっと3回目の縄文杉トレッキングは無いと思いますが、まだまだ魅力のあるれる屋久島にはいつか訪れたいと思っています。

それでは今回はこのへんで。

この続きは次回「屋久島&九州ふたりキャンプ旅2023第五話 首折れサバとトビウオ料理」の記事をどうぞ。

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