キャンプで使う野点マキネッタ ビアレッティ ヴィーナスの紹介

今回は、僕がソロキャンプで使っているマキネッタのビアレッティ ヴィーナスを紹介します。

「キャンプで飲むコーヒーは、サイコーッ!!」

僕はソロキャンプの中で、これからテントサイトを撤収するぞ!という直前にコーヒーをよく飲みます。

その時に飲むコーヒーは、「これから、頑張るぞ。」っていうための気つけ薬のようなものですね。

ご存知のとおりコーヒーの抽出方法にはいろいろあります。ドリップ式で淹れるコーヒーも飲みやすくて好きなのですが、マキネッタという道具を使う淹れ方がさらに好きです。

マキネッタの、ゴォーツという音と共に一気にコーヒーが抽出される瞬間のワクワク感と、そのあと飲んだ時の薬のようにビシッと効く苦みが気に入り、以来ソロキャンプではこのマキネッタでコーヒーを淹れることが一番多くなりました。

僕が使っているマキネッタですが、一台目のビアレッティ ブリッカを壊してしまい、今は同じビアレッティ社のヴィーナスという本体がステンレス製のものを使っています。

それでは、このヴィーナスについてみていきましょう。

マキネッタで淹れるコーヒーはエスプレッソなの?

ヴィーナス

はじめに、マキネッタに関するとても分かりにくい話をひも解いてみます。

マキネッタという、このイタリアのコーヒー抽出器具ですが、よく直火式エスプレッソメーカーと紹介しているショッピングサイトなどがあります。このことからマキネッタで入れたコーヒーをエスプレッソと呼ぶことがありますが、厳密にはマキネッタで入れたものはエスプレッソではありません。

本来、エスプレッソとは高圧抽出の機械で淹れたコーヒーのことだけを指し、マキネッタで淹れたコーヒーはモカと呼ばれ区別されます。

ただ、「エスプレッソ」の方が一般的には名前の通りが良いので、そう呼ばれてきたのでしょう。

ヴィーナス

さて、わかりにくい話はもうひとつあって、コーヒーの世界で「モカ」とか「モカコーヒー」といえば、普通はイエメンやエチオピア産のコーヒーのことを指すブランド名なのです。

そんなわけで、マキネッタで淹れたコーヒーを「モカ」と呼んでしまうと、先のモカコーヒーのことだと勘違いが起きるかもしれませんね。

さてさて、いろいろありましたが、この記事中では「モカ」と呼んでいきたいと思います。(笑)

ビアレッティとは

”ヴィーナス”は髭おじさんのキャラクターで有名なビアレッティ社の製品です。このビアレッティ社はイタリアの小さな町で生まれ90年以上にわたりコーヒーメーカーからフライパンまで調理器具をつくり続けてきた会社です。1933年に販売された「モカエキスプレス」がビアレッティ社の名前を一躍有名にしました。
髭おじさん

なぜビアレッティヴィーナスを選んだのか

僕がヴィーナスを選んだ理由についてお話します。

ヴィーナスの仕様

ヴィーナスを上から見る

はじめにビアレッティビーナスの主な仕様です。

  • サイズ:約幅9.5×奥行12.5×高さ17.5cm
  • 本体重量:約500g
  • 本体:ステンレス鋼(クロム18%・ニッケル8%)、本体下部:ステンレス鋼(クロム18%)、ハンドル・ツマミ:ナイロン、パッキン:シリコン、フィルタープレート・フィルターバスケット:ステンレス鋼(クロム18%)
  • 原産国:中国
  • 適正容量:約200ml
  • IH調理器はご使用になれません

本体は材質は18クロム8ニッケルのオーステナイト系ステンレスで腐食に強い仕様です。ボイラー部分(底)は磁石につくので、18クロムのフェライト系ステンレスでしょうか。

磁石に付くボイラー部

僕ははじめアルミ製のマキネッタ、「ブリッカ」という製品を使っていました。ブリッカはクレマが少しだけですが作れたのですよね。でも残念ながら、こちらはウッカリ溶かして終了となってしまいました。

クレマ

このビアレッティ ブリッカはアルミ製ゆえに使っていると白い塊やシミが内部にこびりついてきました。表面処理をしていないアルミ製のキャンプ用ケトルなどでも、同じように白いシミが付着することがありますが、あれと同じです。

白いシミ自体はアルミの酸化被膜なので無害ですが、汚れているように見えるので衛生面で少し不安がありました。ステンレス製マキネッタならば、この白いシミはできません。これがステンレス製のビーナスを選んだのが一つ目の理由です。

マキネッタは洗剤で洗わないもの

マキネッタはダッチオーブンのように洗う時に洗剤を使わず、水だけで洗うのが一般的です。これは器具にコーヒーの香りと油分を残すことで、より香りの高いモカを淹れるためです。するとやはり、アルミ製よりビーナスの様な腐食に強いステンレス製本体を採用している方が衛生的です。

ヴィーナス汚れは?

ヴィーナスの女性的なデザインがいい

シンプルで機能的なデザインのヴィーナスですが、曲線がきれいなので見ていて飽きません。ソロキャンプではすぐに使わないときも、よくテーブルの上に並べて飾っておいたりすることもあるくらいです。

ヴィーナスをして「その艶は妖艶な女性を思わせる。」とBIALETTIのHPに書かれていますが、僕もその通りだと思いますね。

ヴィーナス

ビアレッティ ヴィーナスをキャンプで使おう

ステンレス製でコンパクトなビーナスは、キャンプ道具としても十分な堅牢さをもっています。野点コーヒーのアイテムとして、とても優れていると感じます。

ヴィアレッティビーナス

ヴィーナスでコーヒーを淹れる

マキネッタを使ってコーヒーを淹れる方法ですが、まず準備として下部のタンク(ボイラー)についている安全弁の下までに水を入れ、そしてバスケットにコーヒー粉を入れます。(一応言っておきますが、ここで水を入れるのを忘れるとマキネッタが熱で変形しますのでご注意を。)

下部のタンクと上部のサーバーをネジで合体させれば準備は完了です。次にマキネッタを火にかけます。タンク内の水が沸騰するとボイラー内の蒸気圧力が高まり沸騰したお湯を押し上げます。この熱いお湯がバスケットを通過する時にコーヒーが抽出され、さらにその上部のサーバーから流れ出てサーバー内にたまるのです。 

実際にヴィーナスを使って、モカを入れている動画をYOUTUBEで見つけたので参考に貼っておきます。動画では家庭用コンロで淹れていますが、キャンプ用のシングルバーナーならサイズ的に使いやすいと思います。

というのもマキネッタの底面は面積がとても小さいので、カセットコンロなどの大きめの五徳だと直接載せるのが難しいことがあるからです。

キャンプ用の小さなシングルバーナーの五徳であれば、無理なく載せられるので都合がいいですね。

下の写真は、SOTOのST-330フュージョンにヴィーナスを載せているところです。

ヴィーナスと五徳

マキネッタを火にかける時は弱火でゆっくりが基本です。バーナーの火力を強くして抽出すると、コーヒーが飛び散ることがありますので注意しましょう。

マキネッタはどれくらいの大きさを選ぶと良いか

モカという飲み物は、もともと小さなエスプレッソカップに砂糖を入れて飲む飲み物です。一人分はたった50ccなので、のどが渇いたときにコーヒーをゴクゴク飲む方にとっては、ちょっと少ないと感じる量だと思います。

エスプレッソカップ

僕が初めに使っていたブリッカは2CUPサイズだったのですが、使っているとだんだん量が少ないと思うようになりました。

ブリッカ 2CUP

そこで次にヴィーナスを購入するときには4CUPを選びました。これだと200cc淹れることが出来るので、普通のマグカップを使ってかなり濃い目のブラックコーヒーを飲む感覚で飲むことが出来ます。

ヴィーナス 4CUP

マキネッタのサイズは趣味嗜好の世界なので、これは飲む方の好みで選べば良いと思います。実際には2CUP用を一人で使っている方は結構多いと思いますよ。

ただ1つ注意したいのはマキネッタの大は小を兼ねないということ。つまり4CUP用を使って、半分の2CUP分だけを淹れることはできないということです。ドリップ式やパーコレーターと違うところです。必ずバスケットにMAXのコーヒー粉を入れて使うことになりますので、そこはよく考えましょう。

バスケットにコーヒー粉

コーヒー豆は何を使えばいいか

マキネッタには深煎りの豆を細挽きにしたものを使うことが多いです。これはブラックコーヒーに慣れた方でも、はじめはかなり苦い味だと思います。

もし苦味より酸味が好きな方は浅めに焙煎したものがおすすめ。

豆の種類は特に決まったものはないので、キャンプではミルで細挽きに挽くのにも良いですね。

マキネッタで抽出するときの楽しさ

僕はマキネッタという器具を使っていると、どうしても蒸気機関車のボイラーを連想してしまいます。すると前世代の古臭い機械を操作している気分になり、そんなところが使っていて気に入っているところです。

抽出中

ヴィーナスのボイラーが沸騰をはじめると抽出作業はクライマックス。一気にコーヒーがサーバーへ吹き出す瞬間に感じる、あの音と香りといったらもうたまりません。

コーヒータイムという、キャンプの一大イベントでマキネッタを使うとキャンプがもっと楽しくなると思うのです。

ヴィーナスによる抽出

それでは、今回はこのへんで。

楽しいキャンプライフを!

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