こんにちは、ochanです。
今回はキャンプで快眠するための方法についてお話します。
みなさんはキャンプから家に帰って来ると、眠気を感じて直ぐに家のベットに入って寝ていませんか?
その眠りが思った以上に心地良かったりするので、「やっぱり家のベットが一番だ。」とか改めて思ったりすることもあるのではないでしょうか。
この帰宅後の眠気の原因はキャンプで疲れたこともあるかもしれませんが、一番大きな原因は睡眠不足のはず。
「昨夜はあまり眠れなかったなぁー。」と感じることがキャンプで泊まった翌朝にはよく経験してませんか?
そこで、なぜよく眠れないのかを考えてみたいと思います。
自宅でいつも使っている寝具はアウトドア用品の寝袋やマットなどと違い、寝心地という点については長い間改良を重ねて出来上がった最良の道具です。
ですが、キャンプでよく眠れない原因はこのような寝具の優劣の違いよりも心理的な部分が多くの割合を占めるのです。
というわけで、この記事ではキャンプでよく眠れない方のために、快眠するためのノウハウについて要因別に説明していきます。
それでは、最後までごゆっくりとどうぞ。
目次
睡眠の質を上げるには寝る場所選びから
良い睡眠への第一歩はテントを張る場所選びからはじまります。
では、どんなことを考えてテントの設営場所を選べばよいのでしょうか?
一つづつ見ていきましょう。
地面が凸凹で背中が痛い
地面の凸凹を背中に感じるとそれが気になるばかりか、硬い突起に痛みを感じて眠りにつけないこともあります。
凸凹のない地面を選ぶことは必要ですが、整地されていないキャンプ場などキャンプをする場所によっては選べないことも良くあります。
このようなときは、厚いマットや地面と完全に縁を切ってくれるコットなどを使用し地面の凸凹を感じないような寝床を作りましょう。
地面に傾斜がある場所を避ける
キャンプ場の中でも区画整理されていない場所や、あまり手を加えられていないフリーサイトには地面に傾斜があることが多いことをみなさんご存じだと思います。
人は傾斜に敏感で、住居の場合だと5/1000(rad)=0.29°ですでに傾斜を感じ、10/1000(rad)=0.6°だと頭痛やめまいが起きるというデータがあります。
アウトドアで完全にフラットな寝床を作ることはなかなか難しいと思いますが、注意深く地面に傾斜が無いか観察し、できるだけ水平なところにテントを設営することが快眠への第一歩となります。
あまりに傾斜がひどいと寝ている間にテントの中で体が滑って移動してしまい、そのような状況ではなかなか眠ること自体が難しいと思います。
傾斜についてはキャンプ道具で解決することが難しいので、テントを設営する際には地面が水平かよく確認し、できるだけ傾斜の少ない場所を選びましょう。
水たまりが出来そうな場所を避ける
これも不安を感じないために気を配るべきポイントの一つです。
水たまりができるような低い場所へテントを張るのは出来るだけ避けましょう。
寝ているときに雨が降り始めたことに気付いた場合、テントが水没しないか気になり眠れないかもしれません。
砂地や砂利が敷かれた場所は水はけが比較的よく、部分的に草が生えていないような場所は雨が降ると水たまりができ水没する可能性が高いです。
対策として、ハイコットなどを使って地面から高い位置に寝るのもいいアイデアだと思います。
音が気になる
不快な音も眠りを妨げる大きな要因になります。
昼間はノイズが多いので気付きにくいかもしれませんが、近くに大きな道路がある場合は夜間に走る自動車やトラックの走行音が気になることがよくあります。
また線路が遠くの方にあるのに、夜になると電車が通過するガタンゴトンという音が気になるくらいの音量で聞こえてくることも。
意外なところでは川が流れる音や海の波の音なども昼間は心地よく感じていても、夜になると気になって眠れない場合があります。
このような時は少しでも音源から遠ざかったり、遮蔽物の裏になる場所を探してテントを設営しましょう。
設営場所選びだけで解決できない場合、耳栓の使用も有効ですので検討してみるといいと思いますよ。
寒さは大敵
最近は冬キャンプの良さが一般に認知されてきたせいもあり、寒い冬にキャンプをする方が増えてきました。
気温に対応することを考えた場合、後で説明する暑さよりも寒さをしのぐ方が比較的簡単だということも、冬キャンプをする方が増えた理由の一つだと思います。
さて、寒い時には保温性の高い寝袋や、地面の冷たさを感じないような厚いマットを使用すると思いますが、自分にあった十分なスペックのものを使用しないと寒さを感じてしまいます。
寒さはとても厄介で、少しでも寒さを感じてしまうと眠れません。
また体の中で寒さを感じる部位は人によって差があるもので、同じ寝袋を使っても足先に冷えを感じる人もいれば、肩口から入ってくる冷気が気になる方もいます。
まずは寒さに応じた寝袋などの装備を用意することが大切ですが、体の部分的な寒さに対応するには湯たんぽやカイロ、重ね着等を利用すると良いでしょう。
暑くて寝苦しい
先ほどの冬とは逆に、夏は暑くて眠れない場合があります。
暑い季節に涼をとるには、まずは標高が高い所でキャンプをすることを考えましょう。
およそ標高が100m上がると気温は0.5℃下がります。
他にはキャンプ場の中で風通しの良い場所や木陰の下を選ぶことも良い対策になります。
木陰は特に効果が大きいので、夏にキャンプ場を探すときは森林サイトがあるかチェックすると良いでしょう。
また水辺は気温が低いので、そのような場所を選ぶのもいいアイデアです。
涼をとるための道具としてはメッシュ部の面積が大きく風通しの良いインナーテントを使用したり、小型扇風機の利用も有効です。
またコットを使用すると背面に風が流れるので熱がこもりにくくなりますのでお勧めです。
穏やかな気持ちで眠りにつくために
寝る前に気持ちをリラックスさせて、自然な眠りにつくことが質の高い睡眠をとることにつながります。
危険を避ける
不安を感じたまま寝ようとすると、ずっとそのことが気になって眠りが浅くなりやすい傾向があります。
例えば雨の降る日のに川のすぐ近くにテントを張ると、増水でテントが流されてしまわないかと心配になりますので、設営場所としては避けた方が良いでしょう。
他にも崖の下や、朽ちた木の下にテントを張ると不安を感じるので問題になる可能性があります。
このように危険を感じてしまうと、寝ていても知らず知らずそちらに注意がいってしまうのでできるだけ避けましょう。
寝る前の準備をしっかりとしよう
夜中にトイレに何度も起きると睡眠の質が下がります。
夜はあまり水をとりすぎないように注意することも重要ですが、寝る前には必ずトイレを済ませましょう。
また寝る時に服を着替えると、気分がすっきりして良い睡眠を得ることが期待できます。
寝る前には照明を暗くして、リラックスできる時間を設けるのも効果があります。
眩しい光は消す
寝る時に周りを暗くすることで睡眠の質を上げることができます。
寝る前には明るいランタン類を消しておきましょう。
また外の灯りが気になる場合は、厚手のTC生地やコットン生地を使った遮光性の高いテントを使用するといいと思います。
なお、暗闇が不安な方は常夜灯をつけておいた方が寝やすいと思います。
そのような場合でも、直接光源が目に入らないように光源の位置に気を配りましょう。
テント内の害虫対策
寝ているとき、耳元に飛んできた蚊の羽音を聞くのは嫌ですよね。
蚊やブヨなどの不快害虫に夜中にテントの中で刺されると気になって眠れないと思います。
そのためテント内部の防虫対策はもちろん大切なのですが、蚊取り線香などを使うとかえって煙たさを感じてしまい眠りを妨げられます。
テントの中ではベープマットなど、匂いのしない(煙の出ない)防虫用品を使うのがおすすめです。
出来れば害虫の入ってこられないよう密閉されたインナーテントの中で寝るのが最も効果があります。
盗難の心配をしないために
SNSを見ていると最近はキャンプ用品の盗難をよく聞くようになったように感じます。
もっとも盗難にあいやすいのは寝ている時間帯。
もし夜中にテントの近くで足音がしたら、「キャンプ道具を持っていかれるのではないか?」と疑心暗鬼になり眠れなくなるかもしれません。
そのため、寝る前に昼間テントの外に置いていたキャンプ道具をテントや車の中などの安全な場所にしまっておくようにしましょう。
寝る前に虫に刺されないこと
キャンプをしている時に蚊やブヨに噛まれると、かゆみで夜寝付けないことがあります。
そのために、まずは虫の特性を知ることが大切です。
蚊は20℃~30℃で活動が活発になり35℃以上では活動が出来なくなってしまいますので、夏場は気温の低い日陰などに棲んでいることが多いです。
ブヨ(ブユ)は主に5月から9月ころまで活動し、夏場は気温の高い昼間は活動しませんが、気温の下がる朝と夕によく出没します。
虫が出るシーズンは虫よけを忘れずに準備しておきましょう。
蚊取り線香や虫よけプレーなどを使い、虫に刺されない対策をしっかりすることが大切です。
お気に入りの枕を使う
キャンプに限らずホテルや旅館に泊まった時なども、枕が合わなくて眠れないという経験はあるのではないでしょうか。
枕の高さが違うだけでも、寝付けない方は多いはずです。
キャンプでも寝袋を使うと思いますが、キャンプ用のインレータブルピローやエアーピローはとても軽量なので、寝ているうちに頭の下からずれてしまうのが困ったところ。
枕については、邪魔でなければ自宅で使っているものを持ってくるのが一番良い対策です。
それでは自宅の枕が汚れるので嫌!という方は、キャンプ用品として売られている軽量な枕ではなく、低反発枕や綿入りのフカフカな枕など自宅用の枕に近いものをキャンプ用まくらとして別途用意するのも良いです。
まとめ
以上、キャンプで快眠をするための方法についてお話してきましたがいかがだったでしょうか。
これから寝る時に、「ヨシ、今日は頑張って寝ることにしよう!」と思い、いくら頑張ろうとしても実際にはそれでよく眠れるものではありません。
寝ることに関しては、いくら努力しても自分でコントロールできるわけではないので無駄に終わるのです。
眠りにつくまでのプロセスでできる限りのことをやり、最後に自然に眠るしかないのが質の高い睡眠をとることの難しさ。
その上、キャンプでは自宅で寝る以上に様々な睡眠を阻害する要因があるのですから。
この要因をテント設営のタイミングから一つづつ取り除いていくのが大切だということが、この記事で僕が書きたかったことです。
今回の記事が、質の高い睡眠をとるためのマニュアルになれば幸いです。
それでは今回はこのへんで。
みなさん、楽しいキャンプを。