今回は2019年末に発売開始されたDODの新作テント、「ショウネンテント」を紹介します。
こんばんは。一年にソロキャンプ用テントが一幕ずつ増えていくochanです。
2020年はこのショウネンテントでソロキャンプをしていこうかと思っています。
DODのショウネンテントのページに
身軽な装備でフットワーク軽くソロキャンプを楽しむ、少年の心を忘れないあなたに。
という文言があります。
最近ソロキャンプの道具が重装備になってきたと感じていた僕は、今年はこのテントで身軽なソロキャンプを目指したいと思いショウネンテントを思わず購入してしまったのです。(#^.^#)
このショウネンテントの長所は1m×2mくらいの広い前室があること。
この前室は高さもあるので、前室の中央ならハイスタイルのチェアに座っても頭がテントに着くことはまずありません。
またショウネンテントはワンポール型テントの最大の特長である設営が簡単にできるというメリットもあわせ持っているのです。
ショウネンテントに書かれた”BOY”の文字。
おっさんがショウネンテントを使って良いものかと若干気が引けないでもありませんが、現在のところこれが僕の理想のソロテントです。
それでは僕がこのショウネンテントをソロキャンプに最適なテントだと考える理由について、説明していきたいと思います。しばらくおつき合いください。
目次
DODのショウネンテントってどんなテント?
DODのショウネンテントの全体像からまず見ていきましょう。
DODショウネンテントのスペックをチェック
ショウネンテントのサイズ感、価格帯としては、最近まで良く使っていたテンマクデザインのパンダTCに近いと感じますので下表に並べ比較してみました。
ショウネンテント | パンダTC | |
組立サイズ | (約)W220×D220×H180cm | (約)W270×D270×H170cm |
インナーサイズ | (約)W205×D95×H160cm | (約)W250×D115×H155cm |
収納サイズ | (約)W48×D18×H18cm | (約)W49×D25×H16cm |
重量 | (約)3.2kg | 5.44kg |
使用人数 | 大人1名 | 大人1名※1 |
耐水圧 | アウターテント:1500mm フロア:3,000mm |
アウターテント:不明 フロア:1,500mm |
材質 | ・アウターテント:リップストップ30Dナイロン (シリコンコーティング、PUコーティング、UVカット加工) ・フロア:70Dナイロン(PUコーティング) ・ポール:アルミ合金 ・ペグ:アルミ合金 |
・フライシート:ポリエステル65%、コットン35% (表面撥水加工) ・インナー:ポリエステルメッシュ ・インナーボトム:68D ポリエステルタフタ ・ポール:アルミ合金(Φ22mm、170cm) |
付属品 | アルミペグ18本、ロープ10本(テントに取付済)、キャリーバッグ | ペグ×12本、張綱×4本、ポール×1本、収納ケース |
価格(税込)※2 | ¥33,649 | ¥32,780 |
リップストップとは?
ショウネンテントのサイズ感
組み立てサイズがW220cm×D220cmと数字的にはパンダTCに比べて小さいショウネンテントが、W270×D270のパンダTCに匹敵するサイズ感だと感じる理由は2つあります。
1つは典型的なティピー型のパンダTCに対し、ショウネンテントは地面から50cmが垂直に立ち上がっているベル型テントだということ。
そして2つ目はセンターポールの高さがパンダTCの170cmに対し、ショウネンテントは180cmと10cmだけ高いこということです。
また前室に関してはショウネンテントが圧倒的に広く感じますが、これはフロントにもポールが1本あって(厳密には2ポールテントですね)高さが確保できているからです。
上図はDODのHPより引用
ショウネンテントの雨天時の使用について
ショウネンテントの耐水圧は生地が薄いにもかかわらず結構頑張っている印象があります。
アウターテント:1500mm、フロア:3,000mmというショウネンテントの仕様は、もっとフライ生地が厚い定番テント、コールマンのタフワイドドームのアウター/フロア耐水圧2000mmとほぼ互角です。
防水性が高い理由は防水加工としてPUコーティングに加えてシリコンコーティングが施されているためです。
シリコーンコーティングはシリコンを繊維に染み込ませているため、ポリウレタンコーティングよりも防水性が向上します、
上の写真はショウネンテントを使用していて初めて雨にあった時の写真です。テント生地が雨粒をよく弾いており、ナイロン生地が雨を通してしまうことはありませんでした。
ショウネンテントの耐風性
正直な話、ショウネンテントをはじめて見た時はアルミ製の細いポールが採用されていることに不安を感じました。
ワンポールテントの強さの要は、なんといってもセンターポールにあります。
ショウネンテントはこのポールの見た目が弱そうなばかりか、実際にテント設営後にポールを横方向に軽く押すだけで簡単にたわむので、これでは強風時にポールが座屈してしまうのではと思ったのです。
そんな中、最近になってDODのHPにショウネンテントの耐風性試験の動画がUPされました。台風時のキャンプなどは論外ですが、これならキャンプをしても良い状況下で不意に遭遇する強風程度ならば耐えられそうですね。
ショウネンテントの全周をじっくりと観察
それでは、さっそくショウネンテントを設営したところを見ていきましょう。
ショウネンテントのカラーはタンとグレーの2色がありますが、僕が購入したのはタンのほうです。
もっと白っぽい色かとDODのページを見ていて思っていましたが、想像より濃い色だったので良かったです。
写真を撮るのでバキバキにテントを張ってやろうと思いながら作業していましたが、やはり初めからシワが無いように張るのは難しいですね。(#^.^#)
テント正面より見たところ
前方のポールはテントの外側に立てます。
ここにランタンフックを使って、ハリケーンランタンをぶら下げると良い感じです。
パンダTCに比べて地面とアウターテントの間の隙間が小さいせいか、強風時も寝ていて気になるような風はほとんどテント内に入って来ませんでした。
これは結構意外なポイントでしたが、冬キャンプではありがたいですね。
テント後面より見たところ
後ろ側にあるバックウィンドウがおしゃれですね。この窓は寝ていても気にせずに開きっぱなしにできるのでとても便利です。
テントサイド面より見たところ
当日は寒いのでサイドウィンドウは閉じていますが、この窓はベルテントに良くある形状です。
窓はメッシュになるので夏場は虫の侵入を防ぐことが出来ます。またベル型テントらしくひさしがテント全周にあるので、窓を開けても雨が入りにくい構造になっています。
こちら側にはDODのマークが小さめですが入っています。
テント斜め後ろより見たところ
この角度から見ると一番格好いい。(#^.^#)
テント細部の特徴
ショウネンテントの細部に見られる工夫について、全てお見せします。
インナーテントの取り付けが簡単
ショウネンテントのインナーは全面メッシュです。
インナーテントはアウターテントにプラスチックのフックで留めるようになっています。このフックはとても簡単に取り付けることが出来ました。
工夫されたベンチレーション機能について
バックウィンドウ
後ろ面についているベンチレーションは開けていても雨が入らないのはもちろんですが、外からテント内をのぞかれないようにもなっています。パンダTCを使っていた時は、インナー側のアウターを開けたまま寝るのは無防備すぎて抵抗がありましたが、ショウネンテントの窓はなかなか良く考えられているポイントだと感じます。
サイドウィンドウ
前室には左右の2個所にベンチレーションがついています。テント内側にファスナーがついていて開け閉めが出来るようになっています。
ベンチレーション(換気口)
トップには後ろ1か所とサイド2か所の計3か所にベンチレーションがついています。デザイン性を優先したのかもしれませんがカッコ良いですね。このベンチレーションにはよくあるマジックテープつきの突っぱり棒がついていませんでした。それでもちゃんと開くようになっています。
インナーテントにまさかの9ポケットあり
どんなテントでも、インナーテントにポケットがついているのは当たり前のですが、ショウネンテントは9つのポケットがまとめてつけられています。
これだけあると何を入れようかと一瞬考えてしまいますね。楽しいデザインです。
アウターテントを正確にペグダウン出来るガイド付き
これはテントを設営するときに、とても良いと感じたポイントです。
ショウネンテントのボトム形状は正方形なのですが、はじめの対角2本のペグダウン位置を正確に出すことが、綺麗に正方形にテントを立てるための重要なポイントになります。
ショネンテントにはこの位置決めを正確するためのガイドが対角線上に1本ついています。
下の写真の黒いテープがそれです。僕がもっている同じく正方形のボトム形状をもつテンマクデザインのパンダTCにはこのようなガイドはなくて「感」でペグの位置決めをします。
パンダTCとくらべ、このガイドテープがある分だけ明らかにショウネンテントの方が設営しやすいと感じます。
ソロキャンプでの使用に最適なポイントがたくさん
ショウネンテントは収容可能人数が大人1人なので、当然ソロキャンプで使う方がほとんどだと思います。次にこのテントをソロキャンプにおすすめしたいポイントについてお話します。
コンパクトで軽いので持ち運びに優れる
下の写真は比較にサーカスTCとショウネンテントの収納ケースを並べたところです。ショウネンテントはコンパクトで軽量(わずか3.2kg)なので、バイクへの積載も楽ですね。
もう一枚、キャプテンスタッグのEVAフォームマットとショウネンテントの比較です。
まるで秘密基地のような広い前室
下の写真はショウネンテントの前室にアディロンダック(ADIRONDACK)のキャンパーズチェアを入れたところです。前室の幅は約1mほどありますので、片側に90cm幅くらいのローテーブルを置き、センターに写真ようなハイチェアを置くレイアウトが成立しますね。
ちなみにこの写真のチェアの位置で座っても、テント生地に頭がつくことはありませんでした。
中にソロ用のキャンプ道具を入れると下の写真のようになります。ソロ用のキャンプ道具をフル装備にしても前室には十分な容量がありますよ。
ライティングを工夫してやると、夜はこんな感じになります。
「秘密基地感」が出てませんか!?楽しい空間です。
ワンポールテントは設営がやはり簡単なのがいい
ショウネンテントのポールは2本。1本は前室の高さを確保するためのものですが、基本的にはワンポールテントの特性を持つことから初心者でも張りやすいテントです。
また張りやすさの工夫がもう一つあります。
このショウネンテントは上から見ると四角形ですが、その1つの対角線にベルトが通っており最初にベルトをピンと張ったままの両端をペグダウンすることで、簡単にテントをビシッと張れるような工夫があります。これは結構いいアイデアだと思いました。
ショウネンテントい限らず、ワンポールテントの設営で大事なポイントはペグダウンをしっかりすることです。
ペグダウンさえしっかり出来ていれば、テントが綺麗な形に張れますし、少しくらいの風でも安心感がありますよ。
2020年10月下旬にTCバージョンが発売
2020年の10月下旬にショウネンテントTCが発売されます。
僕がショウネンテントを買うときに、この幕がTC素材だったらいいのになと思っていたのですが、それが1年たって実現されたことになります。
TC素材なので夏はテント内の影が濃いし、冬はナイロン素材テントに比べ比較的テントの近くで焚火が出来るのがいいですね。
色はこれまでと同じくタンとグレー。
TC(ポリコットン)だったら、下の写真のグレー色もいい雰囲気かなと思います。
ショウネンテントまとめ
DODのショウネンテント、いかがでしたでしょうか。
僕はソロキャンプを続けているうちに、設営が簡単なテントが一番長くつきあえると思うようになってきました。
このショウネンテントは設営がとても簡単なので、その意味でもとても満足なテントなのですが、そのうえに前室が広いという長所もあわせ持っています。
この前室は天井高さもあるのでハイチェアをいれても余裕の広さ。タープなしでも地べたスタイル、ロースタイルにならなくて良くて、腰痛持ちのおじさんにも優しいテントかな。
形状こそ古くからあるベル型テントですが、今までのソロ用ワンポールテントの前室の狭さから解放された、進化したワンポールテントだと言ってもいいですね。
ユーザーによって、この広い前室の使い道がどんどん広がってくるテントじゃないでしょうか。
とにかく、こんな楽しいテントって探してもあまりないと思います。(#^.^#)
ショウネンテントのDODがつけたキャッチコピーは「持ち運べる秘密基地」ですが、まさにその通り。少年時代に秘密基地を作って遊んだおじさん世代にとっては、この少し狭くて楽しいテントが、きっとあの頃のワクワク感を思いださせてくれることになるでしょう。
このテントの前室の使い方を想像するだけで、大人になった少年もニヤニヤしてしまうテントだと思います。
さいごに、このDODのショウネンテントですが、
ミニマム装備で快適なソロキャンプを目指したい方にオススメです。
今年はこのテントを使うのがとても楽しみです。
それでは、今回はこのへんで。
みなさん楽しいキャンプを!