一酸化炭素警報器があって良かったと感じた
今回はキャンプで、ストーブやコンロなどの燃焼器具を使う場合に用意しておいたほうが良い一酸化炭素警報器についてお話します。
目次
僕が使用している一酸化炭素警報器は、下の写真の様なものです。
注意!
一酸化炭素中毒の恐ろしさ
一酸化炭素中毒という言葉は、よく聞いたことがある言葉だと思います。毎年のようにキャンプを楽しんでいた家族がテントの中で一酸化炭素中毒で亡くなってしまうという、あまりに悲しいニュースが絶えません。一酸化炭素が怖いのは毒性が高いにもかかわらず色がなく目に見えないし臭わないので、気づかないうちに中毒になる危険があることです。
一酸化炭素は赤血球中のヘモグロビンと結合しやすいので、酸素がヘモグロビンに結合できなくなり血液の酸素運搬能力が下がることで中毒症状が起きます。症状は頭痛、吐き気、倦怠感、疲労、息切れ等からはじまり、痙攣、錯乱、昏倒、昏睡から最後は死に至ります。
特にキャンプでは就寝中の暖をとるために火器を使用したり、テント内で鍋料理に火器を使いながらお酒を飲んで泥酔しているときなど、一酸化炭素中毒の症状に気づかない可能性が高いため危険です。
一酸化炭素警報器を使っていてよかったと思った経験
僕自身、この一酸化炭素警報器を使っていて良かったと思った経験が2回ありますので紹介します。
一度は、ファミリーキャンプでのことです。小川のロッジシェルター内で使用していた石油ストーブが不完全燃焼を起こし、ストーブからナント!黒いすすが出ていたときに警報器が鳴りました。その時はCO濃度が200ppm近くになっていました。
ストーブの近くに人がいれば、すすの発生にすぐ気がついていたと思いますが、この時はたまたま近くに人が居なかった状況でした。調子よく燃えていたストーブの炎も、いつ不完全燃焼を起こしてしまうかわからないものだと、この時思いました。後から考えると警報器をつけていて良かったなと思いました。
2回目はソロテントで同じ石油ストーブを使っていた時ですが、燃焼に異常は無かったものの石油ストーブの場合はCOが常に出ている様で40ppm位をずっと維持していました。
しばらくして外の風がおさまり、そのせいでテントの中の換気回数が落ちのだと思いますが、一酸化炭素濃度が一気に上昇して警報器が鳴りました。この時は、そのうちに鳴るんじゃないかと思っていたので慌てませんでしたが、やはりこの装置を使っていて良かったと思いました。
自然が相手のアウトドアでは今が大丈夫だから、いつまでも大丈夫だと思ってはいけないというのが、この時に得られた教訓です。自然は刻一刻と変化するもの。状況が変われば一酸化炭素濃度が上昇することが当然あると考えなければいけないのです。だけど、いつも人間の思考は楽観的で、知識として知っていても現実には自分の身に問題が起こると考えないという落とし穴があります。
テントやシェルター内での炭の使用に注意
キャンプで炭はよく調理に使われる燃料だと思いますが、炭や練炭は正常に燃焼していても常に一酸化炭素が発生しています。特に締め切った室内では一酸化炭素濃度が致死量まで上がってしまうことがあるので注意しましょう。寒い季節にテントを締め切って炭で暖をとるのはとても危険な行為です。
また、ガスや石油などを使った器具は簡単に消火することが可能ですが、炭はそうはいきません。就寝中に室内に火のついた炭を置いておくと大変危険ですので必ず寝る前には炭を消しておきましょう。
テント内への一酸化炭素警報器のつけ方
そこで一酸化炭素警報器を備えれば、いざというときに役に立ってくれます。
一酸化炭素警報器の設置方法ですが、一酸化炭素(CO)は空気より比重が軽い(空気を1としたときの重さは0.967)こと、また発生源にはストーブなどの熱源があり上昇流が起きていることが多いので、テントの上方に取り付けた方が良いです。床に置いていてはあまり意味がありませんので注意してください。
僕はワンポールテントのポールにひっけかけていますが、これには上の写真の様にホームセンターで購入したカラビナを結束バンドで警報器に固定しています。ちょうど警報器の外周が溝の様に凹んでいるので、うまく取り付けられました。
一酸化炭素警報器まとめ
石油ストーブは、芯の状態が悪いとすすが出ることがあります。こんな時に燃焼状態が悪くなる可能性があるので必ず点火したら目視でよく確認する様にしましょう。また点火した状態でストーブの前で寝たりすると特に危険です。
一酸化炭素警報器を過信するのも良くないとは思いますが、あまり高価なアイテムでは無いので安全のためには無いよりあった方が僕は絶対良いと思います。
最後に購入を考えられている方へ
この警報器、想像以上に大きな音で鳴り出します。ボリューム調整なんかありませんので、警報の音はキャンプ場内に警報が鳴り響きます。鳴り続ければ人のいるところなら誰か来てくれるかもしれませんので、それはそれで意味がるかもしれませんが出来るだけ鳴らさないようにまずは注意しましょうね。(;^ω^)
それでは、今回はこのへんで。