今回はtent-Mark DESIGNSのPANDA TC TARPをご紹介します。このタープは同じテンマクデザインの人気ワンポールテント、パンダTC専用タープです。この2アイテムを組み合わせればテントの前にプライベートな空間を作ることができてキャンプがもっと快適になるはずです。
目次
パンダTCタープとはどんなタープ?
アウトドアコーディネーターのこいしゆうかさんがプロデュース
ご存知の方が多いと思いますが、イラストレーター、アウトドアコーディネータとして活躍するこいしゆうかさんは、それまで男子の趣味だったキャンプの世界を女子の間に広めた「女子キャンプ」の第一人者です。主な著書に「キャンプ、できちゃいました。」「カメラはじめます」があります。
こいしさんが「マツコの知らない世界」という人気番組に出演した時は僕もTVを見ていました。番組中、キャンプにあまり関心のないマツコさんにキャンプの楽しさを伝えようと孤軍奮闘している姿にガンバレ!と同じ趣味の僕は応援をしていたことがあります。
さて、そんなこいしゆうかさんがプロデュースしたパンダTC(テントの方ですが)は、ソロキャンプ用のワンポールテントとして現在最高の出来だと僕は思うのです。というのも、このテントを使っていると、「よく考えられているなぁ。」と感心してしまうことがよくあるからです。
そんなパンダTC専用のタープとして作られたのが今回のパンダTCタープ。ちなみに収納袋にはこいしゆうかさんのパンダのイラストが描かれています。(上の写真)
このタープは専用設計だからこそできた、快適性を一番に考えられたタープです。今までには無かったコンセプトで作られているタープに、また感心してしまいました。(^^♪ これを作ったこいしゆうかさんはやっぱり天才です。
タープに採用されているTC素材とは
TCとはテクニカルコットンの略。ポリエステルとコットンの混紡素材のことです。パンダTCタープではポリエステル65%、コットン35%の生地を使っています。
コットン生地は吸湿性、遮光性が高くて通気性が良いため夏には涼しく冬は暖かい。さらに焚き火で火の粉が飛んできても燃えにくい特長があります。一方、ポリエステル生地は強く、耐水耐汚性能が高いのが特長です。パンダTCタープに採用されているTC素材は、このコットンとポリエステルの両者の特長を兼ね備えた生地になります。
僕はTC素材を使用した、テンマクデザインのムササビウイングTC焚き火バージョンや、サーカスTCをずっとソロキャンプでずっと使っていました。
どちらもテンマクデザインの中でベストセラー商品ですが、最近のテンマクデザインはこれらTC素材のテントやタープを低価格で次々と発表して人気になっています。
今回のパンダTCタープに採用されている生地も、テンマクデザインでアウトドアで使用する素材としては実績が多いTC素材を採用していますので、そういった意味で安心して使用できます。
僕がパンダTCタープを購入した理由
パンダTCの誘惑
ワンポールテントとしては、Ogawaのピルツ7を一番最初に使っていたのですが、そのころから「PANDA」はピルツ7には無い4つの特徴を持っており魅力的なテントだと思っていました。
- 床面が実用的で無駄な空間のない四角形
- テント前後に出入口があり風通しがよい
- ハーフインナーが付属している
- 上部にタープを接続できる輪がついている
ところが、テントのサイズが自分には小さかったのです。きっとPANDAは小柄な女子キャンパーをターゲットとして設計されたのでしょうね。
それからテンマクデザインでTC幕のサーカスTCが大ヒットし、いつかPANDAもTC幕として出てくるのではないかと思われていました。
満を持して発売されたパンダTCはテントサイズがPANDAより一回り大きくなり、僕のような大柄な男性でも十分使えるサイズになっていたのです。このパンダTCの戦略には本当にやられました。
パンダTCを購入したのはこのタープが発売されたから
そうなると、ますますパンダTCが欲しくなってきたのですが、すぐに購入したかというとそうではありません。その頃には他にも前室の大きなソロキャンプ用テント、発売されたばかりのOgawaのヴィガスも検討していました。
快適なキャンプするには前室の大きなテントはやはり魅力的です。特に冬キャンプで前室で暖かく過ごせると、キャンプが一段と楽しくなります。
そんな時、パンダTCタープが追加発売されることを知りました。このパンダTCタープは普通のオープンタープとは違い、パンダTCの前をすっぽりと囲むようにクローズ空間を作ってくれる新しいコンセプトのタープでした。
これならフルクローズではないとしても前室のような空間を作ることが出来るし、おまけに焚火も気にせずに出来るので理想的なキャンプが出来そうです。
パンダTCとパンダTCタープの組み合わせは「鬼に金棒」ですね。これなら僕の理想とするソロキャンプスタイルを実現してくれると思い(笑)、最終的にヴィガスではなくこちらの購入に至りました。
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パンダTCタープの仕様と特長
パンダTCタープの主な仕様
1.素材
- 本体:コットン混紡生地(TC)撥水加工済み、ポリエステル65%、コットン35%
- 縁部:ナイロン
- ポール:スチール製Φ25mm(2本)
2.サイズ
- 400×340/225cm
3.重量
- 本体2,414g
- ポール1,400g
- 張り綱110g
4.付属品
- 収納ケース、張り綱、カラビナ
5.原産国
- ベトナム
タープ幅400mmという寸法が、実はこのタープがパンダTC専用であるこということを表しています。
このサイズだからこそ、パンダTCタープをテントに沿って張った時にタープのサイド面が地面のすぐ近くまで届くことで。横からの風の吹き込みからキャンパーを守ってくれるのです。
ペグとペグハンマーは付属していませんので、別途用意する必要があります。ペグについては取扱説明書に必ず20cm以上のペグを使用するように書かれていますので注意しましょう。
焚き火の火の粉で燃えにくい素材
パンダTCタープは火の粉で穴が開きにくいポリコットン幕です。多少重量は重くなりますが、丈夫でタープのすぐ近くで焚火が出来るというメリットがあります。
僕は昨年の冬キャンプでもパンダTCタープをずっと使っていたのですが、その時にパンダTCタープで冷たい風をさえぎりながら、タープのすぐ近くで焚火をして暖をとるスタイルのソロキャンプが出来たことが、このタープを使っていて一番良かったポイントです。
注意!
パンダTCタープをパンダTCに連結する方法
パンダTCタープを購入したら、パンダTCに早速連結してやりましょう。連結する際の注意すべきポイントをまとめました。
やってはダメなテントとタープの接続方法
下の写真はパンダTCの頂上に付いている黒い輪っか。この輪っかを使ってタープを接続すると簡単に接続できるのですが、やってはダメなのです。
下の写真は、カラビナを使ってムササビウイングTC焚き火バージョンをパンダTCに連結した例です。カラビナを使えばこのように簡単に接続できるので、ついついやってしまうかもしれません。
パンダTCタープの付属品にも、カラビナがしっかり入っていますし。(笑)
テンマクデザインのHPでは、これは絶対にやってはいけない接続方法としています。
禁止されている理由はテント本体が破損してしまうということですが、おそらく強風でこの輪っかがちぎれてしまうことがあるということなのでしょう。
パンダTCタープだけどパンダTCと連結するにはコツが必要
では、タープとテントの正しい連結方法について書いておきます。ただし僕がやっている方法は取説に書かれているやり方そのままではありません。
取説ではカラビナを使用するように書かれているのですが、その必要性を感じませんでしたので、はじめからカラビナを使わず連結しています。
まず準備です。連結部のタープの輪っかにガイロープを下の写真のように通します。
次にガイロープの先端に出来ている輪の部分に、先ほど通した2本のロープの先端を通します。これで準備完了です。使用後はこのまま収納すれば、次のキャンプから、この手順は不要です。
テントの頂上にタープの端を写真の様に乗せ固定してやります。タープのこの部分は縫い目があって厚みがあるので、厚い部分をテントにあてるようにすると良いです。
ここまでの姿にするのに、慣れないうちは少し苦労するかもしれません。テント後方側のガイロープを先にペグダウンし、ガイロープの自在を調節してテント頂上にタープの端を下の写真の位置に来るようにしておきます。
次にテント前側のガイロープをペグダウンしポールを立てます。その時に一度にガイロープの自在を縮めてひっぱり過ぎると、先ほどのテント頂上の位置がズレてしまいます。
仕上げ段階では前方と後方のガイロープの自在の調整を全体を見ながら徐々にやっていくとうまくいきます。
本音を言えば、この接続方法にはもっと改善の余地があると思っています。(#^.^#)
テンマクデザインさんには、もっと黒い輪っか部分を補強してカラビナ接続を可能にするか、パンダTCの頂上部にタープを容易に固定できる専用道具を付属としてつけることをお願いしたいです。m(__)m
例えば、テンマクデザインからパンダTCタープとほぼ同時に発表されたサーカスTC用のタープ、TAKIBI-TARP TC CONECT HEXAにはコネクトキャップというものが付属しているのですが、これと同じような製品が作られると使いやすいと思うのです。
パンダTCのセンターポールを交換する
パンダTCタープに同封されているポール2本はスチール製ですが、パンダTCのセンターポールは標準ではアルミ製なのです。パンダTCとパンダTCタープを連結させると、風が吹いたときにタープ部分が風を受けポールの負荷が大きくなるので、このアルミポールのままだと破損する恐れがあります。
テンマクデザインのHPでもタープとテントを連結するときは、かならず別売りのスチールポールをお使いくださいという注意書きが記載されています。
もちろんスチールポールを購入しなくても連結できないわけではありませんが、強風で壊れるリスクを感じながら使うことになりますので一緒に購入した方が余計な心配が無くなるので良いと思います。
ちなみに僕はピルツ7にムササビウイングを連結して使っていたことがあります。この連結をしていた時のことですが、キャンプ場に強風が吹き荒れピルツ7のアルミ製センターポールに大きな力がかかり大きく変形して焦ったことがあります。
この後で、ピルツ7のセンターポールと長さが同じスチールポールを見つけて交換しています。センターポールはワンポールテントの重要パーツなので強度には気をつけるべきというのがこの時の教訓です。ポールさえ無事なら、めったなことでワンポールテントは崩壊しないはずですから。
というわけで、僕は迷わず別売りのスチールポール(2,800円+税)をパンダTCタープと同時に購入して使っています。
パンダTCタープの張り方 ここがツボ!
パンダTCとパンダTCタープを張っていて気が付いたことをまとめました。ご参考になればと思います。
隙間風をふせぐにはテントをタープの間を
冬キャンプで風が吹き抜けるオープンタープの下にいるのはキャンプで修業をしている様なもので、とにかく寒いことこの上ないです。
もしはじめての冬キャンプで、こういった経験をすると2度と冬キャンプには行きたいと思わなくなるかもしれません。(本当、そのくらいの厳しさがあります。)
そんな状況で、パンダTCタープはサイド面までをタープで囲うことによって、冷たい風が吹きつけるのを和らげてくれる効果があります。これまでのオープンタープの弱点を補ってくれるのが、このパンダTCタープの真骨頂だと言えます。
そのため、このタープを張るときに気を付けるポイントがあります。まず下の写真の赤い枠で囲った部分に注目してください。
この部分、テントとタープの間に隙間が出来ていますね。パンダTCタープを使っていて気が付いたのですが、テントの前方や後方から風が吹く場合、この隙間を風が通るのと寒いです。(逆に暑い季節は隙間を開けた方がいいですね。)
下の写真はテントとタープの間に隙間が出来ないように張った例です。タープ下部の4本のペグをテント幅に近い位置にバランスよく打つことで、さきほどの隙間は小さくなります。これなら冷たい風をかなりとめることが出来ます。
風が強い日は
パンダTCタープは横風を受けるとタープが変形し、タープの内側に張り出そうとします。するとタープ内が狭くなったり、荷物がタープに押されて倒れたりする可能性があります。
完全に防ぐのは難しいのですが、タープの中央についているハトメを利用して、ここにガイロープをかけてペグダウンすればタープの変形は少し改善されます。僕はフック付きゴムバンドを使っています。
タープに使うペグの選び方
タープは強い風を受けるので、しっかりペグダウンしていないと抜けてしまう危険性があります。そこでエリッゼステークのような丈夫な鍛造ペグを使うことをおすすめします。
キャンプ場の地面のコンディションにもよりますが、僕はエリッゼステークなら38cm長さのものを常用しています。
パンダTCタープの評価とまとめ
パンダTCタープのメリットを最後にまとめておきます。
- 冬キャンプで冷たい風が吹きつけるのを緩和してくれる
- タープ下にプライベートな空間を作ることが出来る
- 火の粉で穴が開きにくいのでタープのすぐ近くで焚火ができる
- 夏はタープ下に濃い影を作ることが出来る
- プライベートな空間を作ることが出来る
- TC素材なので風合いが良い
テンマクデザインのパンダTCタープ評価
管理人と独断と偏見による、自分勝手なパンダTCタープの評価です。
使い勝手
機能
コストパフォーマンス
使い勝手ですが、パンダTCとの接続方法がもっと簡単にできればよいと思いますので星-1点としました。その他の使い勝手については文句はありません。
機能については風の吹き込みを防ぐなどのメリットが多いので満点としました。
コストパフォーマンスについては、テントのアルミポールをスチールポールに変更する必要があり、ポールを追加購入することになるため星-0.5点としました。ただしスチールポール代を考えても、TC幕にもかかわらず\18,800+税(この記事の執筆時点での価格)という設定価格は、やはりバーゲンプライスと感じます。
最後に、このテンマクデザインのパンダTCタープですが
ソロキャンプでこだわりのプライベート空間を作りたい方にかなりオススメのタープです。
それでは楽しいキャンプを!!
今回はこのへんで。