今回は、最近使っているユニフレームのUFファイアポットを紹介します。
数ある焚き火台の中でも、今回紹介するUFファイアポットはとても特殊な焚き火台です。それはなぜかといえば、一般的な焚火台の持つ機能から調理などの実用性をバッサリ取り除き、ただ炎を見て楽しむことだけに特化しているからです。
炎を鑑賞するためには、大きな炎を作ることのできる能力が必要で、そのためにUFファイアポットは煙突効果による上昇流を利用する構造を採用しています。煙突効果をおこすために、焚火台の形状は他にない独特のものになっています。
このUFファイアポットを初めに見た時、ユニークな炎(フレーム)を想像するというユニフレームの理念そのものを体現した商品だと思いました。この炎を楽しむ焚き火台について、これからお話しを進めていきますね。
目次
UFファイアポットとは
それではさっそく、UFファイアポットはどんな焚き火台かみていきましょう。
UFファイアポットの主な仕様
はじめにUFファイアポットの主な仕様です。
- 使用時サイズ : 約165×165×545(高さ)mm
- 収納時サイズ : 約165×165×490(高さ)mm
- 材質 : 本体・ロストル:ステンレス鋼
- 重量 : 約2.1kg
幅がわずか165mmなのに対し、使用時の高さ545mmという数字がこの焚き火台を象徴しています。それはこの高くて細長いシルエットにより燃焼時に煙突効果をおこしているからです。
また使用時と収納時のサイズの違いが高さだけなのは、底面についている脚を収納時は折りたたんでいるからです。本体はもともと細長くてコンパクトなつくりですが、折りたたみや分解が出来ない構造なのでその他のサイズは変わりません。
そのかわり構造がシンプルなので丈夫そうです。そのうえ材質はユニフレームのその他の焚き火台と同じくステンレス製なので、これならきっと長年つきあえる焚き火台になることでしょう。
ここで1つ難点を言うとすれば、収納ケースが付属されていないことくらいですね。
待望のUFファイアポット専用ケースが発売されました。
この専用ケースの紹介記事はこちらです。
3本脚は折りたたみ式
底部に3本の脚がついていますが、下の写真のように全て折りたたむことが出来ます。
また不意に脚が折りたたまれて本体が倒れることを防止するために脚を伸ばした状態でロックされる構造になっています。
またこの脚をのばせば燃焼時に地面からロストル上までの距離を16cmとれるので、これにより地面への熱によるダメージを軽減できます。
UFファイアポットは細長くて背が高いので、安定性はそれほど良くありません。とはいっても普通に使っていれば倒れたりすることは無いと思いますが、風の強い時など、転倒の心配がある場合は脚をペグダウンして使用すると良いですよ。
点火用の穴
本体下部にはチャッカマンを突っ込んで火をつけることのできる小さな穴があります。
ただし、この穴を使って着火する際は同時に中を覗くことが出来ませんので、実際は少し使いにくいですね。固形タイプの着火剤なら、あらかじめ点火して焚き火台上部から落とした方が確実です。
サイドの空気取り入れスロットによる効果
サイドスロットから空気を多段に取りこむことにより本体内部にダイナミックな上昇流ができますので、これにより大きな炎が開口部より上がやすくなります。
上図はユニフレームのHPより引用
条件が良ければ、このくらいの炎が上がりますよ。
また開口部付近になると空気が十分投入されて、ほぼ完全燃焼します。これにより他の焚き火台と比べるとはるかに煙が少ないというメリットがあります。
ハンドルは2ケ所
持ち運ぶときは2つのハンドルのうち、どちらかを持つことになります。また使い終わって最後に中の灰や炭を捨てる際は焚き火台をひっくり返すことになりますが、そのときはこのハンドルと脚を両手でもつことになります。あると便利なハンドルです。
ユニフレームの定番焚き火台の中で光る個性
ユニフレームには個性的な焚き火台が揃っています。そこでUFファイアポットを含むユニフレームの5種類の焚き火の特長をまとめてみました。
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- ファイアグリル
ファイアグリルは、ユニフレームの中で最も息の長い焚き火台です。このファイアグリルはochan家のファミリーキャンプでも良く活躍しています。
買ったのは、もう十数年前のことです。使い込んでロストルの変形量は大きくなりましたが、いまだに壊れる気配はありません。とても丈夫です。
焚火台として楽しめるし、上面に付属の焼き網を載せられるようになっているので、燃料に炭を使えば調理にも使用できます。
またユニフレームの焚き火台としては価格が安い(本記事執筆時の定価:6,900円)のもファイアグリルの大きな特長です。
- ファイアスタンドⅡ
メッシュ製の本体と折りたためる脚の2つがセットになり、収納すると非常にコンパクトになるのが特長です。残念ながら現在は2018年限定モデルとして売られているだけで、ユニフレームのレギュラー商品では無くなってしまいました。
これは中華製の激似&激安ファイアスタンドのせいでしょうか?僕も中華製ファイアスタンド(モドキ)を買ってしまいましたので、自称ユニフレーマーとしては後ろめたい気持ちです。(;^ω^)
- 薪グリル
薪グリルはノーマルサイズのほかに、後発で薪グリルラージと薪グリルsoloが発売され3兄弟となりました。昔の”カマド”をイメージして開発されており、風防と五徳を備えていることから最も調理に向いている焚き火台です。僕も薪グリルラージをソロキャンプで使っています。冬は風防により前面への輻射熱が増えるので暖房器具としても有効に働いてくれます。
- 焚き火ベースsolo
ユニフレームの最新焚き火台。最近は焚火台とトライポッドを組み合わせてキャンプで調理するワイルドなスタイルが流行していますが、この焚き火台とトライポッドを最初から一体化したのが焚き火ベースSOLOだと言ってもいいと思います。付属のSカンチェーンにダッチオーブンやキャンプケトルなどを吊り下げて使えば、ベテランキャンパーっぽくみえます。
使用時のサイズはソロキャンプ向けで、薪グリル同様折りたためるので持ち運び時はとてもコンパクトです。
どちらかというと焚き火を楽しむというより調理を楽しむタイプの焚き火台です。 - UFファイアポット
焚き火台の調理という機能をいさぎよく捨て去り、純粋に「炎」を愉しむことを目的として作られたのがUFファイアポットです。そもそもコンセプトからして個性的です。
ファイアスターター(火おこし器)のように上昇流を利用する燃焼方式なので、薪がとても効率よく燃えてくれます。一度火が起きれば、あとは薪をくべるだけで火の世話をする手間が他の焚き火台に比べずっと少なくなるはずです。
- ファイアグリル
UFファイアポットのメリットとデメリット
それでは、僕がUFファイアポットを使っていて感じたメリットとデメリットをまとめます。
デメリット
- 焚き火を料理に使いたい場合は全く向いていないです。
- 収納ケースが付属していません。このサイズの袋ってなかなか見つからないので、僕は製品が入っていた箱を今でも使っています。でもユニフレームのことですので、しばらく待っていると収納ケースが別売りされるのかもしれませんね。⇒2019/8/10にUFファイアポット収納ケース(2,900円)が発売されました。
- 焚き火台としては、定価14,900円(本記事の執筆時)の価格設定は高めかな。
メリット
- 煙の発生が少ないので使いやすい。
- 着火がとても簡単。
- 炎が安定するので、火の世話をする手間が少ない。(もうウチワはいりません。)
- 薪が爆ぜても周りが囲われているのであまり怖くない。
- サイドのスロットからこぼれる光が魅力的です。
- 夏に使っても、あまり暑さを感じない。
- あまり使っている人がいないので、キャンプ場で他のキャンパーとかぶりにくい。
ユニフレームUFファイアポットまとめ
それでは、最後にまとめです。
UFファイアポットに感じる魅惑の炎
もし今回ご紹介したUFファイアポットを手にすることになったら、ぜひ周りのランタンを消して暗闇で使ってみてください。というのは、ファイアグリルのサイドのスロット(穴)からこぼれる光を見て欲しいからです。
けしてLEDランタンのような明るさはありませんが、この光で照らされた周囲の地面が微かな風の影響でチラチラと揺らぐのです。この揺れる明かりを見ていると実に癒されます。
まるでキャンドルランタンやオイルランタンの灯りです。この雰囲気は一度経験すると、もう病みつきになります。
そうそう、このUFファイアポットは篝火(かがりび)がコンセプトの様です。
最後に、このユニフレームのUFファイアポットですが
焚き火のあかりを純粋に楽しめる方にとてもオススメです。
それでは、今回はこのへんで。
楽しいキャンプライフを!