キャンプでテントの下に敷くシートをグランドシートとか、フットプリントと呼ばれています。(以下、グランドシートに統一しますね)
このグランドシート、キャンプ道具の中ではテントやタープに比べあまり目立たない存在ですが、一枚使うだけでキャンプを快適にしてくれるばかりでなく、大雨の日のキャンプなどではピンチから救ってくれる頼もしい道具なのです。
今回は、そんなグランドシートを使用するメリットと便利な使い方について説明し、そこからグランドシートを是非使おうという話をしたいと思います。
目次
グランドシートの素材はどんなもの
グランドシートには次のような素材が使われています。
PE(ポリエチレン)
いわゆるブルーシートの生地がPEです。触った感じがガサガサする生地です。さすがにテントのグランドシートとして売られているものでは、色が青いものは見たことありませんけど。
少し高価なものは市販のブルーシートより厚手だったりします。PEの特徴は比較的防水性が高く、安価で軽量なことです。僕の所有しているモンベルのムーンライト5テントのグランドシートの素材は「完全防水ポリエチレン3層フィルム」というものですが、このPEが使われており厚手ですが質感はやはりブルーシートです。
ブルーシート自体が 防水・防風・防塵・目隠し等の目的で使われるがあることから、シートの用途も幅広いですね。
ポリエステル
僕の持っているグランドシートのうちパンダTC用の純正シートがこのポリエステルです。テントの生地としても防水性が高く、多く使われています。速乾性があり、耐候性にすぐれていて軽いのが特徴です。
PVC(ポリ塩化ビニル)
いわゆる塩ビです。キャンパルジャパンのテント用のグランドシートとして別売りされているのが「PVCマルチシート」と呼ばれる少しお高いグランドシートに採用されています。水を通しにくい性質があるのですが、PVCマルチシートの場合は耐水圧がなんと10,000mm以上で、これはもうグランドシートの防水性能としては最強クラスといってもいいでしょう。
僕はグロッケ12TCやピルツ7用のグランドシートとして使っています。とても分厚くて丈夫な生地なので、テント床を強力に守ってくれる感じがします。
グロッケ12TCのグランドシートです。
グランドシートを使ってテントを守る意味
キャンプでグランドシートを1枚使うと、どんな効果があるかまとめました。
テント床面生地が傷むのを防ぐことが出来る
グランドシートをテント下に敷く一番大きい効果はテントのボトム生地を傷めないことです。テントのボトム自体は穴や傷など無ければ、通常は防水性能が十分あるものなのです。ところが、小石やとがった枝などがある地面の上にテントを張ると、ボトムの生地に傷がついたり穴が開いてしまい、水がしみ込みやすくなってしまいます。
この予防策としてはテントを張る前に、その場所に落ちている障害物を撤去しておくことが第一なのですが、それでも見落とすこともあるので合わせて厚手のグランドシートをテント下に敷くと効果があります。
ときどき砂利の上にテントを張るようになっているキャンプ場がありますが、新しい砂利は割れたところが鋭くとがっているので、特にテントを傷をつけやすいため注意が必要です。そんな砂利も、敷いてから時間がたつにつれて角が丸くなってくるので、だんだんと問題にはならなくなってきます。
逆に砂地のキャンプ場や綺麗な芝のキャンプ場ならばテント床が傷むことも無いので、場面によってはグランドシートを使わない選択も十分ありますね。
雨の日にありがたい床面からの水の侵入を防止する
水の浸入防止というのはグランドシート使用による分かりやすい効果です。テントの床面がグランドシートとテントのフロアシートの2重になっていれば、フロアシートだけの時よりも地面から水がテント内にしみ込んで侵入しにくくなります。
キャンプをする時に雨が予想される場合は迷わずグランドシートを使った方が賢明です。水の浸入を防ぐためにはフロアシートの上に防水性のインナーマットを敷く方法もありますが、湿気が上がりますのでテントの外側で水を防ぐ方が快適度は高いです。
ここに注意!
冬は床からの冷気を和らげる
寒い季節のキャンプで寝る時に床下から寒さが伝わってくることがあります。このような時、寒さを和らげるためにグランドシートを一枚入れるだけでかなり和らぎます。ただし、床下からの寒さ対策としてはテントのインナー側のマット類を増やす方法もありますので、グランドシートの活用は一つの手段ということになりますね。
テント底面の汚れや濡れ防止する
グランドシートを使用すれば地面の土や泥、結露などがテントの床面に付着することを防ぐことが出来ます。これらはテントがカビさせてしまう原因になったりしますが、人によっては撤収するときに汚れを落としたり乾かしたりするので不要と思う方もいるでしょう。汚れや濡れの防止策としてグランドシートを使用するかどうかは人によって違ってくると思います。
万能なグランドシートの使い方
テントを守る以外にもグランドシートを持っていると便利に使える場面がキャンプにはよくあります。グランドシートには対象テント専用に作られているものと、汎用的に使える四角いシート状のものがありますが、キャンプに行くときは汎用的なグランドシートを一つ持っていると使い道が多くて便利です。
万能グランドシートはかなりコンパクト
汎用品のグランドシートは、アマゾンなどで探すといくつか見つかります。
これらのほとんどが、たたむとコンパクトになるので常に持っていても邪魔になりません。
荷物置きとして使える
車からキャンプ道具を下ろすときやキャンプサイトを撤収するとき、一時的にキャンプ道具を地面に置きたい場面があると思いますが、そんな時に道具が汚れることを防ぐためレジャーシートをよく使ったりすると思いますが、同じ様にグランドシートを使うことが出来ます。
インフレータブルマットを楽に膨らませる場所として
もう一つ、ソロキャンプなどでテント内が狭い場合にはインフレータブルマットを膨らませる時やコットを組み立てる時にこのグランドシートの上で作業をすると作業が楽な上に、これら寝具を汚さないようにすることが出来ます。
非常時はタープとしても使える
四角い汎用的なグランドシートでハトメがついている製品ならば、ポールとガイロープを用意することで簡易タープとしても使うことが出来ます。
テントの種類に関係なく使うことが出来る
僕が使っているテンマクデザインのパンダTCですが、今では専用グランドシートが発売されているものの、当初はグランドシートの設定が無かったため汎用品を使用していました。下の写真はその汎用グランドシートを敷いているところですが、パンダTCのハーフインナーにサイズを合わせるため半分に折り畳んで使っています。
まとめ
ティピー型テントの場合にはテント底面の形状が六角形や八角形などになっているものがあって、そのような時はテントに合わせた専用のグランドシートを使うことが多いと思いますが、四角形のテントであれば汎用的なグランドシートが万能に使えるので一つあると便利です。
それでは今回はこのへんで。
みなさん楽しいキャンプを。