最近の夏は自分が小さい頃の夏より、確実に暑くなったと感じるこの頃です。
暑かった昨年2018年の7月のデータを振り返れば、日中、35度℃を超える猛暑日は東京で5回、大阪で14回、名古屋で16回を記録しています。
本当に昨年の夏はキャンパーさんにとって過酷なコンディションだったと思います。
ここまで暑くなると、夏のキャンプは自衛のために熱中症対策をよく考えて計画する必要があると感じます。
特にキャンプ中は孤立しやすいソロキャンパーは、何かあったら大変ですから。
そこで今回はキャンプでの熱中症対策のお話です。
目次
気をつけよう熱中症の症状
まずは肝心の熱中症の症状を知ることからはじめましょう。つぎの様な症状を感じたら熱中症の注意が必要となります。
特にソロキャンプの方は自身の判断だけが最後は頼りですので、ここはとても重要なところです。覚えておいて損はありません。
- めまいや立ちくらみ、顔のほてり
- 筋肉痛や筋肉のけいれん(こむら返り)
- 体のだるさや吐き気、頭痛
- 汗が出ない、汗が止まらない
- 体温が高い
- 真っすぐ歩けない
- 呼びかけに反応しない、おかしな返答をする
また寝不足や風邪をひいてしまったとき、体調の悪い時は熱中症になりやすいので、こんな時は特に注意しておく必要があります。
夏キャンプで熱中症対策に適したキャンプ場
夏にキャンプをする時、考えると良いことをまとめてみました。
夏でも涼しい高原のキャンプ場
暑い夏に行くキャンプ場としてまずはじめに考えたいのが、高原や高地のキャンプ場です。一般に標高(高度)が100m上がると、気温は0.6℃下がると言われています。
例えば、岐阜県郡上市にあるN.A.O.明野高原キャンプ場になりますが、ここは標高830mのところにあるので、標高0mの場所と比べ約5℃(0.6×8.3=4.98)涼しいことになりますね。
同じく上高地のベースキャンプにもなる岐阜県高山市にある平湯の森キャンプ場なら標高1,300mにあるので、高0mの場所と比べ約8℃(0.6×13=7.8)も涼しいことになります。
夏にこの差はとても大きいですね。
海辺のキャンプ場では木陰のある場所を探そう
もちろんいつも高原のキャンプ場ばかり行けるわけではありませんし、逆に夏だからこそ海を楽しみたい時もあると思います。海辺にキャンプをするときは、防風林の中にテントが張れるキャンプ場がおすすめです。
松林の木陰を利用して涼をとることが出来れば、比較的過ごしやすいキャンプも可能です。
およそ防風林の中のキャンプ場は、整地されていないフリーサイトになります。オートサイトと違って荷物を運ぶ労力は増えるかもしれませんが、熱中症のことを考えればフリーサイトでも木陰のある場所を優先する方がおすすめです。
整然とした区画サイトに注意
オートキャンプ場の区画サイトはフラットに整地されているものの、木などの影をつくってくれるものが無いところも多いです。また区画サイトの前の道が保水性の無いアスファルト舗装で温度が上昇しやすい環境になっていることもあります。
暑い季節に区画サイトを選ぶときは、木陰があるかなどを念頭にキャンプ場を調べられると良いですよ。
キャンプで涼しく過ごす工夫
それでは、キャンプで出来る熱中症の対策を考えてみましょう。
快適な影を作ってくれるオープンタープの使用
サイトに影が無いのであれば、オープンタープなどを張って影を作ることをおすすめします。出来ればポリコットンなどの厚い生地で、地面に濃い影がしっかりとできるものがオススメです。
ネッククーラー
濡れた冷たいタオルを首筋にあてることにより気化熱で体温が下がりますよね。
最近はネッククーラーと呼ばれる首にかける電子機器が人気です。
帽子
直射日光による頭部の温度上昇を帽子は防いでくれます。熱中症対策の帽子としては、風通しの良い、白っぽい色で、つばの広い帽子が理想です。そう考えると、最近は見かけなくなりましたが、昔ながらの麦わら帽子があればベストですね。
扇風機の利用
近年の夏の気温上昇とバッテリー技術の進化によって、アウトドアでも扇風機が一般的な装備になってくると管理人は予想しています。(^_-)-☆
電源付きサイトなら自宅で使用しているような大型の扇風機を持ち込めますし、電源付きサイトでなくても、ポータブル電源と省エネタイプのDCモーターを採用した扇風機を組み合わせることによって、実用に十分耐えられる冷却効果を得ることが出来ます。
ポータブル電源が一つあれば、スマホの充電や冬は電気毛布による暖房にも使うことも出来ますので、初期投資は必要ですがおすすめですよ。
扇風機で体が冷やされるのは、皮膚の水分(汗)が蒸発する時に体から熱を奪うからです。なので、もし汗をかいていないと体温は下がりません。
気温が体温より高い場合、扇風機を使うと熱風を体に吹きつける状態になりますが、汗が出ない状態で熱風に吹かれると体温が上がり、かえって逆効果になります。
水分と塩分の同時補給が大切
熱中症対策として、小まめに水分を摂るようにとよく聞きますが、塩(ナトリウム)分も同時に摂ることが大切です。
汗として体内の塩分(ナトリウム)が水分と同時に排出され、体内の塩分濃度が下がってくると、それ以上ナトリウム濃度が下がらない様に、体は水を飲みたくなくなります。
それと同時にナトリウム濃度を上げようと尿として水分を排出するので脱水症状になってしまいます。
1リットルの水に対して塩は1~2gが目安と言われます。塩分は塩飴や梅干しでとれば簡単ですね。
夏は無理をせずキャンプを楽しみたい
熱中症対策について書いてきましたが、一番の対策は無理をしないことです。本当に暑いと感じたら、ファミリーキャンプならテントサイトに泊まるのをあきらめ、エアコンのついたコテージやバンガローへ切り替えることを考えてもいいのではないでしょうか。
また、気温の高くなる午後は涼しい場所へ観光や買い物に行ったり、いっそのこと入浴施設で休憩などしてしのぐのも一考かと思います。
昨年の夏のキャンプはとにかく暑くて管理人もかなり参ったので、「無理せず」ということが大事だと本気で思いましたよ。(#^.^#)
みなさんも、熱中症には気をつけてキャンプを楽しんでください。
それでは、今回はこのへんで。